こんにちは
2ndスクールオンライン 教室長の奥田みほです。
以前に「偏差値55は誰しも届く」というシリーズのブログを書きました。
その他の回はこちらからご覧ください。
このブログは
”偏差値55”に相当する学力は、幼少期からの心がけや実体験により誰でも身につけることができる
という内容です。
誰しもその学力を身につけることができるのに、実際のところはなぜか非常に難しい…!
今回は、どうして偏差値55に届かないのか?
その3つの理由について解説します。
お子さんの成績がのびない…と、お悩みの親御さんへ
このブログを読むことで、お子さんとのかかわりに気づきや変化をもたらすことができれば、嬉しいです。
偏差値38から75あたりまで、さまざまな偏差値帯のお子さんをご支援してきた中で、偏差値55未満のお子さんに共通するのが
「間違いを恐れて解答できない」
ということです。
問題に取り組んでいて、手が止まる瞬間があります。
そこで
「どうしたの?」
と尋ねると、
「例題と違うから解けない」
と答えが返ってきます。
ここで、補助線を一本引いて「例題に似た形」を示すと、
「あ、そういうこと?!」
と気づき、すぐに解答できるようになります。
授業で学んだ内容と、ほんの少し違うだけで、「できない、わからない」と脳が閉じてしまうのです。
この「間違いたくない」という気持ちは、「より良い自分でいたい」という向上心の表れです。
この向上心を認めて褒めることが重要です。
「例題と違うから解けない」
という状況を
「できない」「解けない」
と捉えて解答方法を教えるのではなく、お子さんの感情に寄り添い、ちょっとしたヒントを与えて、
「これならできる!」
と感じさせるサポートをしましょう。
国語の記述問題でも同様です。
手が止まった時、
「どうしたの?」
と尋ねると、
「わからないから書けない」
と言うお子さんがいます。
実際には完全にわからないわけではありません。
間違いを恐れているから、筆が進まないのです。
こんな時は、
「どこに注目したの?」
「さすがだね!」
「方向性は正しいよ。もっと詳しく教えて」
と対話を続けながら、記述の要素を引き出します。
そして、
「ちょっとくらい間違っても大丈夫だから、頑張って書いてみよう!」
と励まします。
「間違っても大丈夫」と
「ちょっとくらい間違っても大丈夫」
は似ているようで異なります。
こうした声かけで、お子さんが安心して答案を書けるように導きます。
2つ目は、そのお子さん自身が、
「勉強ができない自分がきらい」
と感じていることです。
すでに周りの友だちと自分を比較し、低い点数や偏差値を気にしています。
このような状況で自分を好きでいることは難しく、心が
「見なかったことにしよう」
と自己防衛する方向へと動いてしまいます。
成績が伸び悩んでいるとき、テストの成績を親御さんにコメントされると、お子さんは気にしていないそぶりをしませんか?
そんな様子に親御さんは
「やる気が感じられない」
と更に心配になりますよね。
しかし、視点を変えてみましょう。
「できない自分が嫌い」
という感情は、
「本当はできるようになりたい」
という強い願望の裏返しです。
お子さんは「できる自分」を望んでいるからこそ、「できない自分」を拒絶するのです。
成績が振るわない自分を
「見なかったことにしよう」
と閉ざしてしまったその心を、優しく開いてあげることが必要です。
では、どうすれば子どもの心が開かれるのでしょうか。
私たちは、数多くの答案用紙を目にします。
100点満点中28点の答案でも、問題用紙の余白には一生懸命取り組んだ証拠として多くの計算式が書かれています。
得点は28点かもしれませんが、非常に尊い答案です。
成績、つまり「得点」や「偏差値」は誰にでもわかりやすい客観的なデータですが、それは学びのほんの一部の要素にすぎません。
重要なのは、
「どうやって問題に取り組んだか」
を見て、その努力を認めることです。
子どもたちが挑戦の価値を理解し、「努力自体に意味がある」と感じるよう導くのが、私たち大人の役目です。
「答案をびっしりと埋め尽くしたね。」
「注目すべきポイントに線を引いたのは素晴らしいね。」
「立式の方法は正しい方向を指しているよ。」
「他の公式と間違えたけれど、それを覚えていたのは良いことだね。」
これらの声かけで、たとえ正解でなくても、その努力を認めて評価します。
「惜しかったね!」と共感し、悔しさを共有しましょう。
できない自分を嫌いになってしまった子どもたちへ、伝えたいことは山ほどあります。
心の扉を開いて、
「できるようになりたい」
と願う自らの心に向き合い歩き出して欲しいです!
3つ目は、「勉強」そのものを、間違えて認識している ということです。
多くの成績が伸び悩むお子さんは、「勉強」とは答案用紙に答えを記入して丸をもらうことだと誤解しています。
テストで丸をもらうことが、高得点や高偏差値に直結するのは事実です。
しかし、それに至るまでのプロセスがさらに重要です。
このプロセスを理解せず、ただテストで丸をもらうことだけを目指すと、単なる丸暗記や機械的な公式適用の学習に陥りがちです。
こうした学習方法も一部としては必要ですが、それだけに依存してしまうと、応用問題や思考力を要求される問題に対応できません。
さらに、勉強が苦痛なものとなってしまいます。
親御さんもお子さんも、得点や偏差値といった目に見える結果に囚われすぎず、学習がただの暗記作業にならないよう注意しましょう。
再度強調しますが、受験勉強において最も重要なのは、理解し、試み、楽しむというプロセスです。
このプロセスを私は「単元や問題と仲良くなる」と表現しています。単元と仲良くなることが多ければ多いほど、学びは深く、そして楽しくなります。
単元や問題と仲良くなれたら、自ずと成績は上がります。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
私にできることが、少しでも皆さまのお役に立てたらと、精一杯心を込めて書きました。
このブログの感想やお子様に関するモヤモヤ、お悩みなどをお聞かせください。
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