華乃さん(仮名)は
昨年度、女子御三家に合格しました。
3歳から続けているピアノと中学受験を両立し、ピアノコンクールでも輝かしい成績をおさめています。
母親の美和さん(仮名)に、成功の秘訣を、お聞きしました。
華乃さんの活躍に
「うちの子も、このようになってくれたら…!」
と思う方が多かったのでしょう。
「どうしたら華乃さんのようになれますか?」
いろいろな人に質問されたそうです。
「特別なことはしていませんよ」
と答えていましたが、あることに気づきました。
たった3つだけ、美和さんが華乃さんにに課していたことがあったのです。
それがこちらです。
「合格への3か条」
1.日課を欠かさない
2.言い訳しない
3.目標を言葉にする
今回のブログでは、
この3か条を、具体的なサポート策も交えてご紹介します。
「合格への3か条」を1つずつみていきましょう。
1. 日課を欠かさない
→毎日欠かさずの学習を積み上げることで、確実に成果につながります。
ところが
これがなかなか難しいのです。
一般的には「毎日欠かさず」ができない子どもがほとんどです。
日課をこなせない様子を見ていると
「やりなさい!」
「もうやったの?」
「いったいいつやるの?」
と、声を荒げたくなります。
でもこれはNG。逆効果です。
課すだけでは、足りません。
日課を継続するためには、親御さまの適切なかかわりが必須です。
お子様がいつのまにかそれに取り組んでしまう仕組みを作る必要があるのです。
【具体的施策】
サピックスの算数基礎トレーニングを例にして、親御さまの関わり方をご紹介しましょう。
皆さまのお宅では、基礎トレをどのように取り組ませていますか?
「基礎トレやったの?」と言葉で行動を促す。 それはNG行動です。
①「はい どうぞ」
と、机の上にその日のページとノートを開きます。
②「えらいねー お母さんが子どもの頃にはできなかったことだよ えらいねー」
と言いながら、鉛筆を利き手に握らせる。
③終わったら
「えらいねー 本当にえらいねー」
と言いながら片付ける。
このような方法で取り組みます。
【解説】
「毎日欠かさず」は、そんなに簡単ではありません。
始めるまでの様々なハードルを、極力取り除いてあげると、断然取り組みやすくなります。
言葉でお子様を動かそうとするのでは無く、できるだけお子様の負担を軽減するために”親が動く”のです。
目の前に基礎トレとノートが開いてあって、鉛筆を手に握らされたら、どんな子でも1問はやりますよ。
1問しかやらなかったとしても、その日はそれで良しとします。
もちろん褒めてあげてください。
「何でも先回りして親がお膳立てしてしまうと、何もできない子に育つ」
という説もありますが、
基礎トレ限定ならば、「至れり尽くせり」でまったく問題ありません。
「基礎トレやったの?」と刺々しい言い方をして親子喧嘩になるほうが、よほど教育上よくありません。
2. 言い訳しない
→ 思うようにいかないとき、それを他の誰かや何かのせいにしていませんか?
「こうなってしまったのは、
あれが原因だから」
みんなが陥る思考です。
すべて言い訳です。
親御さまは、言い訳してはいけない ということを伝えなくてはいけません。
ただし、否定語を使わずに。
【具体的施策】
サピックスの組分けテストでクラス落ちしてしまった場合を想定してみましょう。
クラス落ちしてしまった。
「思ったように勉強が捗らなかった!
だって、勉強しているときに
弟が隣でゲームをしているの!
気が散るでしょう?
なんとかならない?!」
お子様が泣き喚いて主張します。
あなたなら、どうしますか?
「ちょっと! ゲームやめなさい!」
と弟さんに当たってはいけません。
お子様に
「それは、あなたの言い訳よ。
言い訳すべきではないわ。」
と言ってもいけません。
(そう思ったとしても、です)
「そうだよね
隣でゲームをされていたら、気が散ってしまうよね」
と、気持ちを受け止めます。
そして
「次のテストのために、何かあなたが工夫できることはあるかしら?」
と問いかけてみるのです。
【解説】
人は誰しも
こうなってしまった原因は…と人やモノ・コトのせいにし、
なんてツイていないのかしら… と自分のことを慰めます。
かわいそうな私
悪いのはあの人(モノ・コト)
ここから先、もう一歩踏み込むのです。
「私にできることは何?」
これができるとできないとでは
大きく結果が違ってきます。
「人やモノ、コトのせいにしてはいけない」
と、諭す前に、
お子様自身ができることは何かを考えられるように、親御さまが導いてあげましょう。
3. 目標を言葉にする
→「私、絶対にこの学校に合格する!」
という未来の大きな目標でも良いですし、
「今日は夏期講習に行く」
という、小さめの目標でもかまいません。
目標を設定して、
それを言葉にするのです。
目標を設定するとき、
それを言葉にするとき、
それぞれ1つずつ大切なポイントがあります。
ここは親御さまの
「腕のみせどころ」です。
【具体的施策】
家庭学習を例にとってみましょう。
1日のはじまりに、
「今日の家庭学習は何時から何を?」
と、声をかけます。
「午後5時から算数の”比と割合”?」
「何分間がんばる?」
「その次は? 理科?」
「休憩しないの?」
親御さまがお子様へ問いかけながら、最終的にはお子様自身が決定するように導きます。
取り組む順番(=優先順位)と、おおまかでよいので、何時から何時まで と時間帯も決めて、ノートやホワイトボードに書き込みます。
そして1日の終わりに、達成度をチェックします。
すべて取り組めれば一番よいのですが、お子様が立てた目標ですから、なかなかそうもいかないものです。
たとえ目標の半分以下しか達成できなかったとしても
「あー 今日も1日本当にがんばったね! 半分もできたよ!」
「明日も引き続きがんばろうね」
と今日を労い、明日を楽しみにして眠りにつきましょう。
【解説】
なぜ、目標を設定し、それを言葉にすることが、合格につながるのでしょうか。
それは、目標を言語化して人に示すことで、その言葉に自覚と責任が生じるからです。
自ずと目標達成の確度が高くなります。
目標達成という小さな成功体験を積むことが、合格という大きな目標達成へつながります。
往々にして、お子様が立てた目標は、
ツッコミどころ満載です。
「こんなの無理でしょ」
と言いたくなるのはわかりますが、グッとこらえます。
計画通りにいかなくても良いのです。
いかないほうが良いのです。
お子様が自分で決めたことです。
うまくいかなかったときは、その失敗を「自分ごと」。
その先の対策も、自分で考えます。
ここでもし、親御さまが余計な口出しをすると
「だって、ママがそう決めたから」
と、できなかったことを親御さまのせいにしますよ。
そんな態度では、目標が達成できるわけありませんよね。
夏休み中の親御さまは、日々じんわりとしたストレスを感じられているのではないでしょうか。
いつも学校に行っている子どもたちが家にいる。
それはそれで嬉しいものです。
一方で、
毎日違うメニューの昼食を作るという、この期間特有のタスクが時間と心の余裕を奪います。
でも、ここはちょっと落ち着いて。
ストレスを溜めて、心を乱していてはもったいないです。
夏休みは、お子様と一緒にいる時間が多いので、お子様との関わり方に気持ちが向きやすいですね。
この夏こそ、親力向上のチャンスです。
是非この夏休み中に、この3か条について、お子様と話してみましょう。
1.日課を欠かさない
→夏期講習のない日も
講習と同じ時間帯に学習する等
2.言い訳しない
→暑いから…
たしかに暑いよね
だったら、どうしようか
3.目標を言葉にする
→「なんでもいいので
夏休みにひとつ、
目標を立てると良いらしいよ」
と伝え、一緒に考える。
お子様だけでなく親御さまご自身も、
この3か条を実践してみませんか。
特に「2.言い訳しない」の
「私にできることは何?」
という内省を、おすすめします。
ストレスに感じていた昼食準備が、少し変わってくるかもしれません。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
皆さまにお伝えしたいことを、私なりに精一杯書きました。
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