こんにちは
2ndスクールオンライン 教室長の奥田みほです。
中学受験に関して
お子さんの成績がなかなか上がらないことを心配されている親御さんから
「偏差値40未満の私立中学なんて、行く意味ありますか?」
と相談されたことがあります。
「行く意味のない学校」なんてありません。
でも、
「こんなに教育費や時間をかけているのに、全く成績が上がらないのであれば、このまま続けて受験するのは意味がないのではないか」
と感じていらっしゃる親御さんのお気持ちは十分理解できます。
きっと悶々とされていることでしょう。
今回は、
現在、お子さんの偏差値が40未満で、このまま中学受験の取り組みを続けて良いものか迷っている親御さんへ向けて、心の持ちようについてお伝えします。
中学受験へ向けて伴走する親御さんは、精神的にも、経済的にも、本当に大変です。
このブログが、一助になりましたら大変嬉しいことです。
偏差値40〜55は、中学受験に取り組み始めた時期や、そのお子さんの性格や興味関心によるところが大きく、いずれにしても「がんばっているけれど、すぐに成績に反映しにくい層」です。
また、テストによって、この15ポイントの幅で行ったり来たりします。
この偏差値帯のお子さんをもつ親御さんは、
「成績に一喜一憂しない」
これに尽きます。
塾の先生や受験カウンセラーなどに相談しながら、親御さんのメンタルケアに気をつけて、常に穏やかにお子さんに接することができるように心がけましょう。
一方で、いつも偏差値40未満のお子さんについて、
お子さん自身が、中学受験において自信を失っていないかが心配になります。
自信を失ったまま、入試本番を迎えるのはよくありません。対処が必要です。
これから、偏差値40未満のお子さんへ対する4つの検証についてお伝えします。
偏差値は、同じテストを受けた他の生徒たちの成績を基に算出されます。
そのため、そのテストがお子さんに合っていないと、お子さんの学習状況が正確に偏差値に反映されない場合もあります。
中学受験では、大きく4つの模試があります。
これらの模試は、受験者の学力層に違いがあります。
原則的に、通っている塾以外の模試は受ける必要はありません。
でも、もし偏差値40未満で、親子ともに受験に対して少しネガティブな気持ちを抱えているのであれば、他塾の模試を受けてみるのもよいでしょう。
他塾の模試を受けることで、お子さんの学習状況や立ち位置が確認できるかもしれないからです。
成績が上がらない と、親御さんがずっと悩んでいた生徒さんが、高校生になってから、私にこんなことを言いました。
「先生、授業をちゃんと聞かなくちゃいけないんだって、最近ようやくわかりましたよ」
冗談ではありません。本当の話です。
大手中学受験塾には、お話が面白くて生徒に人気がある先生が多くいらっしゃいます。
「塾が楽しい」
「先生の話が面白い」
が、必ずしも「学習に興味関心をもっている」とはならないケースもあると、親御さんは知っていなくてはいけません。
先生の面白いたとえ話に笑って反応していても、そのたとえ話の元となる学習内容を理解できていなければ、授業を受けているとはいえません。
お子さんを責めないで、圧をかけない言い方で
「塾では、先生の話を、内容を理解しようという気持ちで聞く」
ということを伝えたいものです。
カウンセリングにおいて、一番多いご相談が、家庭学習についてです。
「さっさとやれば、1時間で終わるような宿題を、ダラダラと丸一日かけてやっている」
「宿題をやりなさいって、言い疲れました」
家庭学習について、ご家族にお願いしたいことは、家庭学習の時間枠を作っていただくことです。
XX時からXX時までは、塾の宿題をやる。
その時間帯は、年下のきょうだいたちが隣でゲームをしたりしないように、家族全員が「図書館のような環境づくり」に協力する。
こんなルールを作っていただきたいです。
そして、お子さんの学習中に
「ほら、ここでケアレスミスしてる」
など、声をかけるのはやめましょう。
お子さんが集中しているときに
「がんばっているね」
と声をかける親御さんがいらっしゃいますが、ポジティブな声かけでもNGです。
集中が途切れてしまいます。
家庭学習は【量より質】です。
また、学習中のお子さんの手が止まっていたときは、
「何か困ってる?」
と声をかけます。
でも、解き方は教えてはいけません。
何に困って手が止まっているのか、お子さんの話をしっかり聞きます。
そして、塾の先生に相談するように促しましょう。
もちろん、ガミガミ叱られながら学習に取り組むのは言語道断です。
つい叱ってしまう…という親御さんは、いますぐ塾の先生に相談しましょう。
2ndスクールオンラインでも、ご相談承ります。
余談ですが
親御さんから
「子どもに ここ、おしえて と言われるんです」
という話をよく聞きます。
お子さんの
「ここ、おしえて」は、
「考えるのが面倒だから、解き方と答えを教えて」
という意味であることが多いのでは…と、感じています。
最近、
問題を正答することが目的となっているお子さんが多いように思います。
もちろん、正答するのが望ましいですが、手っ取り早く誰かに解き方を教えてもらって解いても、何の実にもなりませんよね。
子どもたちには、
どんな手段でも正答すれば良い
のではなく、わからない問題にぶつかったときに
「どうやったら解けるんだろう?」
と一生懸命考える経験をしてほしいと願っています。
一生懸命考えて、考えて、どうしてもわからなかったら少しヒントをもらって、さらに考えて…
それで「わかった!」「できた!」となったときの成長は、お子さんにとってかけがえのない宝物=自己肯定感につながるものだからです。
塾では、さまざまなテストが実施されますが、お子さんはどのようなマインドでテストに向かっていますか?
正答するのが目的になってしまっているお子さんは、きっとテストが嫌でたまらないでしょう。
塾のテストは、どのような目的で実施されているのか考えたことはありますか?
主に2つの目的があります。
ひとつめは、学習のペースメーカー的な役割です。
テストがあるから と、家庭学習のモチベーションになりますね。
ふたつめは、学習理解度を図るため、特に理解度が浅いところはどこかわかるための役割です。
私は生徒さんに
「この問題と仲良くなれた?」
という聞き方をします。
例えば、5年生算数の「比と図形」。
「そうじ? 掃除じゃないよね 笑」
から始まって、
相似比、面積比…
はじめは迷いながら解いていく。
それが何度も何度も解くうちに、だんだん見通しがたっていき、解けるのが楽しくなりますよね。
これを「仲良くなる」と形容しているのです。
テストは、自分とテストに出た単元の
「仲良し度」
を図るためのツールです。
だから、誤答に価値があるのです!
4つの検証はいかがでしたでしょうか。
偏差値40未満でも、私は中学受験をお勧めします。
せっかく「中学受験する」と決めたのですから、最後まで一緒に頑張りましょう。
ただし、そこには中学受験に対する正しい姿勢と、正しい親子のかかわりが必須です。
「中学受験をしたせいで、勉強が大嫌いになった」
そんなことにならないように、これら4つの検証を踏まえて、お子さんとの関わり方、中学受験への向き合い方を、もう一度考えてみてください。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
このブログの感想やお子様に関するモヤモヤ、お悩みなどをお聞かせください。
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