「ほめて子どもを伸ばす」
子育てや受験に関するコラムなどでよく登場する言葉です。
皆さんはいかがでしょうか。
日頃から実践できていますか?
この「ほめる」については、カウンセリングの中で度々話に挙がります。
「子どもをほめて育てなさい
ほめられて育つ子は自己肯定感が高くなります」
そう言われたら、なるほどそうだなと思いますよ。
でも目の前の子どもを見ていて、何をほめていいのかわかりません。
だって、いつもリビングで寝転んでゲームばかり。
字が汚いし、学校のプリントは出さないし、よく忘れ物をするし、成績もよくないし…
悪いところだったらいくらでも挙げられます。こんな子のどこをほめたらよいのでしょう?
前に一度、学校の宿題をしているときに「よく勉強しているね」とほめてみたら、
「なんだよ 気持ち悪い!」
と言われてしまいました。
わかります!
よその子どものほめポイントは、たくさん見つけられますが、自分の子どもとなると、どうしてもマイナス評価スタートになってしまいます。
どうしてなのかわかりますか?
それは……
「お母さん」だからです。
「お母さん」とは、本能的に子どものことを心配するものです。
常に「もしも、こうだったら…」
と、最悪のケースを想定して行動するからこそ、子どもの命を守ることができるのです。
ですから、「お母さん」から見た子どもは、最悪のケースに発展しそうなネガティブな部分ばかり目立ちます。
そんな「お母さん」が子どもをほめるとしたら、それなりの知識と技術が必要なのです。
今回は、「お母さん」の特性を踏まえた上で、「正しいほめ方」「間違ったほめ方」をお伝えします。
「ほめる」を正しく理解することで、
本当の意味で
「ほめて子どもを伸ばす」
を実践できます。
「子どもをほめて育てなさい」と言っても、ただやみくもにほめればよいというものではありません。
「お母さん」は、最悪なケースにつながりそうなことばかりが目に入る特性がありますので、何も考えずにただほめようとすると、子どものよくない部分を見ながらほめ言葉を口にすることになります。
すると子どもは当然
「本心でほめていないでしょ」
と感じます。
うそっぽく聞こえてしまうのですね。
(この汚い字!なんとかならないかしら!!)
と答案用紙を睨みながら
「100点、すごいわね~っ」
なんて言ってしまうのが「お母さん」なんです。
「なんだよ 気持ち悪い!」
と返してくるのは、まだ優しいお子様かもしれません。
だって、普通はひどく怖いですよ。目が笑っていない人にほめられるなんて。
ではどうしたらよいかというと…
ほめる前に一呼吸おきます。
「つい、よくないところばかり目に入るけど…」
と心の中で呟いてから、「観察」をスタートさせます。
「どこか良いところがあるはず…たぶんある…絶対ある…」
一生懸命探します。
「前はこの漢字は書けなかったのに、書けるようになったね!」
一呼吸おいて考えると、自ずと「結果」よりも「プロセス」に注目してほめることができるようになります。
プロセスに注目しているときは、最悪な結果を導きそうなネガティブ要素は目に入りません。
なぜならば、プロセスは過去から現在に至るまでのことですので、未来(=最悪な結果を導くこと)は関係ないからです。
でも、心のこもった褒め言葉なら何でも良いかと言えば、そうではないのです。
「100点、すごいわね~っ」
たとえ満面の笑みでそう言えたとしても、これは「悪いほめ方」です。
どうしてかわかりますか?
それは「100点」という結果だけをほめているからです。
(結果だけではなく、当然100点を取れるまで頑張ったプロセスも認めているはずです。
でも、それを言葉にしなければ、結果だけをほめているように感じてしまいます。)
結果だけをほめられ続けた子は、ある危険性をはらんでいます。
「100点取れたからすごい!って、お母さんにほめられた!うれしい!」
「次のテストでは95点だった。
100点取れなかった私はダメな子…」
100点という客観的な結果を価値判断の基準にして
「テストで100点が取れる自分」
でいなければいけないと強迫観念にかられるかもしれません……
100点取れないことが続くと……やがて潰れてしまいます。
度が過ぎると
全問正解になるように問題の解答を写したり、テストでカンニングをするなど、問題行動に発展するケースもありますので注意が必要です。
「テストが100点だったね!すごいね!
頻繁にテストがあるから、うまくいくとき、なぜかうまくいかないとき、やはりいろいろあるよね。
いつも見ているよ。応援しているよ。」
こんなふうに、
結果とプロセスに加えて、気持ちに寄り添って、お子様の存在そのものを認めたほめ方ができたら最高です。
字が汚い
テストの成績が悪い
忘れ物が多い
目につくところはたくさんあります。
でも、ちょっと考えてみてください。
「字が汚い」
字が汚いと
悪い子なんですか?
違いますよね。
「テストの成績が悪い」
テストの成績が悪いと
悪い子なんですか?
違いますよね。
「忘れ物が多い」
忘れ物が多いと
悪い子なんですか?
違いますよね。
かけがえのない良い子でしょう。
無条件でお子様のことが大好きなはずです。
テストの成績が急降下したりすると、つい目先のことに気持ちが奪われてしまいがちですが、忘れないでください。
あなたのお子様は、ダメな子ではありません。
ダメな子に見えてしまうのは、「お母さん」の本能によるもの。
その特性を自覚した上で、もう一度お子様のことを見つめます。
お子様の存在そのものが、親御さまを幸せにしていることに気づきませんか。
子どもの存在そのものに感謝する言葉
「ありがとう」
これこそが、最高のほめ言葉です。
ここにいてくれてありがとう
いつも見ているよ
応援しているよ
どんなことがあってもあなたの味方だよ
これらをちゃんと言葉でお子様へ伝えられるように、親御さまが「ほめ」の腕を磨くべきです。
【間違ったほめ方】
【正しいほめ方】
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奥田みほ@CosorenSupport代表
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