「テスト結果に一喜一憂しないでください」
と塾の保護者会で言われますが、仏様ではありませんので、なかなかそうもいかないものです。
「偏差値が平熱」
そんな言葉で揶揄されるとき、様々な親御さまの感情が渦巻いているわけです。
大手中学受験塾では、テスト結果を先に保護者に公開し、本人には通塾時に印刷されたテスト結果を渡す方式をとっているところが多いです。
これは非常に良いシステムですね。
もし印刷されたテスト結果だけを渡す形だと、テスト結果によってはお子様がバッグの中にしまい込んだままにしたり、帰宅途中で捨ててしまったりということも起こりかねません。
また印刷されたテスト結果が先、ウェブ公開が後だった場合、
何の心の準備もなく、テスト結果をみた親御さまがどのように反応し、それがお子様にどのような影響をもたらすのか…
「なんでこんな簡単な問題が解けないの?!」
「ここのケアレスミスがなかったら、あと5点も取れたのに!!」
テスト結果の良し悪しにかかわらず、親御さまが、怒りの感情をもつ確率が高いです。
当然、お子様に良くない影響を与えるリスクは想像できることと思います。
今回は、テスト結果を見てからお子様が帰宅するまでの時間に、どのように心を整え、帰宅したお子様にどのように声をかけるべきかをお伝えします。
テスト後の子どもへの正しいアプローチ方法を知ることで、親の言動によって子どもに良くない影響を与えるリスクを回避することができます。
テスト結果を見たときにすべきことはたった3つです。
もしテスト結果が悪かった場合は、それを見たお子様自身が一番がっかりしているものです。
がっかりした気持ちを抱えているのに、親御さまがそれを叱ったりしては、傷口に塩を塗るようなものです。
基本姿勢としては
「怒らない」
「叱らない」
です。
そもそも、どうして怒る必要があるのでしょう?
叱る必要がありますか?
良くないテスト結果を見た時の、親御さまの怒りの感情は、「望む形ではないものを目にしたときのストレスが、怒りの感情となって現れた」ものです。
それをお子様へ向けるのは間違っています。
テスト結果では、点数と偏差値だけに注目してはいけません。
大切なのは各問題の正答率です。
正答率50%以上の問題がきちんと解けているかを確認します。
特に正答率75%以上の問題で失点しているものがあったら、絶対に咎めたり叱ったりしてはいけません。
明るく元気に
「あれれ? ここ、どうしたの?」
と聞いてみます。
以前に似ている問題を解いたことがあり、その時とは違うこと問われているのに、前に解いた問題のつもりで答えてしまった。
解答欄への記入ミスだった。
問題の読み違いだった。
こんなふうに、お子様自身がミスした理由をきちんとわかっていることがほとんどです。
咎めたり叱ったりする必要は全くありません。
「それは惜しい!」
と一緒に口惜しがり、次回へのエネルギーに変えましょう。
偏差値50%前後の失点が多いのであれば、必要に応じて、塾の先生に電話で相談します。
「宿題以外に家庭にて取り組むべきことはありますか?」
という聞き方がよいでしょう。
きっと塾の先生が的確なアドバイスをしてくださいます。
正答率が低い問題を正答できた場合、
「これができるなら、この55%の問題も解けなくちゃだめよ」
などと言ってしまいがちです。
でもこれは間違った行動です。
正答率が低い問題は、ひらめき、センス、粘り強さがないと解けないものです。
他の問題の不正解はさておいて、
「こんな難しい問題をよく解けたね!すごい!!」
と、めいっぱい褒めてあげてください。
高学年になると、テスト結果によるクラス基準が厳しくなります。
教科によっては、1問失点するだけで、クラスが1つ落ちるようなことも起こり得ます。
10〜12歳の小さな心が、この厳しい環境に呑み込まれて潰れてしまうか、それとも、逆境に負けん気を発揮して仲間と切磋琢磨し合えるか。
その明暗を分けるのは、テスト後のお子様に対する親御さまの反応と態度です。
子どもを潰さないために、果たして親はどのような反応と態度であるべきでしょうか。
カウンセリングやコーチングにおいて
「Doing」
「Being」
という言葉がよく使われます。
簡単に言うと
「Doing」は行動=何をするか
「Being」は在り方=そこに居ることに十分な意味がある
ということです。
学校や勉強に関することは、ほとんどが「Doing」ですね。
テストを受けることとその結果である成績も「Doing」に含まれます。
「Doing」の評価は、すでにテスト結果用紙と塾の先生、塾のクラスの友だちによってなされています。
一方で「Being」は子どもの存在そのものを認めること。
「Being」は、
「人が立っている地面」
と比喩されることがあります。
どんなに長時間勉強したとしても、足を踏ん張って立てる地面がなければ、成長できません。
「テスト結果が良くなくて、偏差値が20下がろうが、クラスが10クラス下がろうが、あなたを嫌いになったりしないよ。」
お子様の「Being」を認めてあげられるのは、親御さまだけです。
そう考えれば答えは明確。
どんな結果であろうが、お子様へかける言葉はたった一つ。
「お疲れ様。よく頑張ったね。」
これだけで良いはずです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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