こんにちは
2ndスクールオンライン 教室長の奥田みほです。
中学受験6年生の保護者の皆さま、夏期講習の伴走お疲れ様です。
前回のブログは
でしたが、皆さま無事に乗り切っていらっしゃるでしょうか…
今回のブログでは、毎年この時期に寄せられる多くの悩みにお答えする形で、誰しも陥りがちな、中学受験における3つの罠について解説します。
この記事は、質問者様の許可を得て書かせていただいておりますが、個人が特定されないよう、固有名詞等はフィクションにしています。
ケントくんは、3年生から大手中学受験塾に通っていました。
無邪気で明るいタイプのケントくん、3年生の頃はテストの成績がどうであれ、へっちゃら。
”全然やる気がない”ということが、通塾当初のお母様の悩みでした。
まだ3年生ですし、楽しく通っているのであれば、このまま様子をみましょうと、アドバイスさせていただきました。
そしていよいよ今年6年生。3年生の頃と違って、6年生の精神的な成長は、目を見張るものがあります。行きたい学校もできて、入試に向けた受験モチベーションはなかなかのものです。
何より、毎日の朝学習が定着してきましたし、塾の宿題もコツコツこなしています。
それなのに、目下のお母様の悩みは「成績が上がらないこと」です。
6年生になって、いままでより勉強するようになったのに、成績が上がらない。
これはケントくんに限ったことではありません。
6年生の成績が上がらない理由は2つあります。
1つ目は、低学年のときに「お友だちが通っているから」という理由で中学受験塾に通い始めた生徒さんたちの中で、成績が伸び悩んだり、中学受験を見送るために退塾する生徒さんが増えることで、残った生徒さんたちの成績分布が狭まり、標準偏差が小さくなる傾向があることです。
2つ目は、模試の難易度が上がる一方で、一般的な模試は幅広いタイプの入試問題を網羅した総合問題で構成されているため、生徒さんによっては得点しにくい回があることです。
夏期講習後半に入ると、模試の問題はますます難易度が上がり、全体の得点が思うように伸びないことがあるかもしれません。
しかし、これは「そういうものだ」と認識し、得点や偏差値の上下に一喜一憂しないことが重要です。秋以降は、志望校の過去問や志望校別模試へシフトしていくため、夏までの模試の結果に対して過度に心配する必要はありません。
これからは志望校に向けてブーストをかけていく時期ですので、今の時点で焦ったり不安になったりするのは避けましょう。
ミチカさんは、「席確保」のために小学1年生からずっと中学受験塾に通っています。
ミチカさんのお母様は、中受ママ6年目。プリントの整理も、学習スケジュールもばっちりです。
でもその中受ベテランママの悩みは、
「家庭では教えないでください」という塾のアドバイスは本当なの?
という不安です。
塾の送迎中にスマホで中学受験情報を検索していると、解き直しノートや、苦手単元克服スケジュールなどを公開しているママブロガーの記事が目に留まります。
他のママたちはこんなに真剣に苦手克服をしている!
「家庭では教えないでください」という塾の言葉を鵜呑みにしていて、本当に大丈夫なのかしら?と不安になってしまうのです。
2ndスクールオンラインでも「ご家庭ではお子さんに勉強を教えないでください」とお伝えしています。
理由はたったひとつです。
「親子だとうまくいかない」からです。
塾の先生に言われて
「あぁ、そうか」
と素直に納得できることも、親御さんに言われるとお子さんは
「そんなことわかってるよ!」
と反抗してしまうことがあります。
また、親御さんも、仕事で部下には絶対に言わないようなきつい言葉を、お子さんに言ってしまったりすることがありませんか?
お子さんの学習面で不安がある場合、お子さんにアプローチする前に必ず塾の先生に相談しましょう。
必要に応じて、塾の先生がご家庭に向けてアドバイスをしたり、お子さんに伝えるべきことを伝えたりします。
塾とご家庭が両輪となって、お子さんの学びを支えるイメージを持つことが大切です。
そしてもう一点、重要なアドバイスをします。
6年生保護者の皆さんは、これから入試までの間、SNSから受験情報を得るのは控えましょう。
SNSは、あくまでもSNSです。 学校や塾など、公的なものが発信している情報とそうでないものをしっかり区別して閲覧しましょう。
インターネット上の情報に惑わされないように注意しましょう。
中学受験における、私たち大人のミッションは何だと思いますか?
お子さんに高い学力を授けることでしょうか?
いいえ、違います。
私たちの重要なミッションは、
「お子さんを勉強嫌いにさせないように細心の注意を払うこと」
です。
できないことを指摘し、できるようになるまで繰り返し厳しく指導しては、お子さんは中学受験をきっかけに間違いなく勉強が嫌いになってしまいます。
「できない」と気づき、「できるようになりたい」と願い、できるまで努力するのはお子さん自身です。
それを先回りして「ああしなさい、こうすべき」とお子さんをコントロールしようとすることが、中学受験の弊害であり、時には教育虐待にもなりかねません。
「できない」は挑戦のチャンスです。そして、その挑戦の主役はお子さん自身であるべきです。
2020年のコロナ禍以来、中学受験の過熱ぶりは非常に心配です。
「勉強」とは、お子さん自身の内側から湧き出てくる「よりよく生きたい」という本能的欲求が形を変えたものであり、決して外からの圧力によって強いられるものではありません。
偏差値というわかりやすい指標に翻弄され、お子さんの成長の本質を見失っていませんか?
少し辛口な言い方になってしまったことを、心よりお詫び申し上げます。
つい、客観的な数字がすべてだと思い込み、「なんとかしなくては」と焦る気持ちは、親御さんの愛情そのものだと理解しています。
だからこそ、中学受験における私たちの重要なミッションは
「お子さんを勉強嫌いにさせないように細心の注意を払うこと」
だとお伝えしたいのです。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
私にできることが、少しでも皆さまのお役に立てたらと、精一杯心を込めて書きました。
このブログの感想やお子様に関するモヤモヤ、お悩みなどをお聞かせください。
2ndスクールオンラインは、中学受験における親子のポジティブメンタルに注目したオンライン個人指導塾です。
学年途中での転塾は原則的に勧めません。
中学受験塾の集団授業では理解を深めにくい単元を2ndスクールオンラインにて1対1で丁寧にご指導いたします。
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