こんにちは、2ndスクールオンライン 教室長の奥田みほです。
大手中学受験塾に通っていると、日々がテストの連続です。
組分けテストのような模試形式のものの他に、
授業前テスト
デイリーチェックテスト
コアプラス確認テスト
いわゆる小テストも含めると、採点済み答案用紙が次から次へと目の前を通り過ぎていくような感覚です。
成績に対して一喜一憂すべきではないとわかっていても、こうバツがたくさんついている答案用紙を次々に見せられると……
どうにかできないものかとため息がこぼれてしまうこともあるでしょう。
今回は特に「4年生理科のつまずきポイント」に焦点を当ててお話ししようと思います。
これは、中学受験を検討している1〜3年生の保護者の皆さまにも、非常に重要な内容です。
ぜひ最後までお読みいただき、お子さまの学習にお役立てください。
中学受験理科のつまずきポイントは、主に2つあります。
ひとつは植物の分類
ふたつめは天体のうごきです。
それぞれ、多くのお子さんに共通する苦手箇所と言えるでしょう。
しかし、苦手克服のために必要なのは、決して机上の勉強ではありません。
中学入試問題は、学校からのラブレターだと言われています。
理科の出題内容は、各学校が子どもたちに
「これらを体験・習得している子どもに入学してほしい」
という願いがこめられているのかもしれません。
ひとつずつ、その克服方法をご紹介しましょう。
植物の分類は、言葉の暗記が中心になりがちです。
たしかに暗記も必要ですが、暗記知識だけにとどめてはもったいないですね。
そしてもちろん、テストの応用問題には太刀打ちできないわけです。
はじめは、言葉とことがらを覚えることになりますが、その後、必ず「立体物」での認識が必要です。
この3段階で、親子で楽しく知識を深めましょう。
植物とのはじめての出会いは図鑑が良いでしょう。
スマホやタブレットでも写真を見ることはできますが、図鑑に勝るものはありません。
私のおすすめは、小学館NEOシリーズです。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09217312
+
https://www.shogakukan.co.jp/books/09217282
家で読む図鑑と、お出かけに持っていく図鑑をセットで揃えます。
これらの小学館NEOシリーズの他にも、各社から様々な図鑑が出版されています。
それぞれ特徴があって甲乙つけがたく、どの図鑑に興味をもつかはお子さんによりけりです。
是非お子さんと一緒に大型書店へ行って図鑑を選びましょう。
最近は、
「書籍はインターネットで購入する」
という方が多いかもしれませんが、図鑑だけは実際に手にとって選ぶことをおすすめします。
もしかしたらお子さんが書店で
この植物図鑑5種類全部欲しい!
と言うかもしれません。
でも、お願いですから
「そんな同じの5冊もいらないでしょ!」
と否定しないでください。
図鑑を5種類全部欲しい!
これほどにも素敵な知的欲求は他にあるでしょうか。
5冊購入が難しいのであれば、1冊は購入し、のこりの4冊は図書館で借りるなど、お子さんの興味をしっかり受け止めてあげてください。
図鑑で見たものは、2D(平面)です。
今度は3D(立体)で見せてあげたいですね!
是非、NEOポケットを持って、国立科学博物館へ行きましょう。
国立科学博物館の地球館1階「系統広場」で植物の標本を見ながら、分類の知識を深めましょう。
国立科学博物館は、夏休みの特別展の印象が強いかもしれませんが、常設展をじっくり見ることをおすすめします。
1回だけでなく、是非1年に何度も行きましょう。
お子さんの成長に伴って、気づきポイントが変わってきます。
常設展は、高校生以下無料。
大学生も在学する大学によっては、学生証があれば入館無料になります。
大人は有料(630円)ですが、年に3回以上行くのであれば、1年間何度でも入館できるリピーターズパス(1500円)がお得です。
博物館にて標本や模型を見て知識を深めたあとは、NEOポケットを持って、公園へ行きましょう。
実際に植物を観察してみるのです。
植物観察には、東京都千代田区の北の丸公園がおすすめです。
https://www.env.go.jp/garden/kokyogaien/2_guide/kitanomarukoen_area_guide_map.html
北の丸公園には、700種以上の植物が生育しています。
その数は、都内有数です。
程よい広さで、小学生でも端から端まで歩けます。博物館で見たものを親子で探して歩くのは楽しいですよ。
(緑豊かな公園ですが、今年の猛暑はさすがに厳しいです。秋口の少し涼しくなってからの探索がおすすめです。)
天体のうごき」のつまずいてしまうのは、この図です。
(教育開発出版 新小学問題集中学入試編ステージⅢ 理科 より引用)
小学生がこの図を見て、観測者になった自分を想像して、星や太陽の動きを把握できるでしょうか。
この図のような、天頂から東西南北へ見渡せる広い夜空の下で数時間佇み、星の位置がいつの間にか変わっていることに気づく経験がなければ、なかなか想像できません。
そこで、克服のためのおすすめは、プラネタリウムです。
プラネタリウムでは時間を縮めて、東から太陽が上り西へ沈む様子や、天空を模したドーム型スクリーンを星たちが一斉に動く様子を見ることができます。
この動きを体感すると、テキストの図を見て、あたかも自分が観測者になったかのようにシミュレーションできるようになります。
また、プラネタリウム体験をきっかけに、夜空の星に興味を持つ子どもは多いです。
都心の空でも見つけやすいオリオン座は特に子どもたちに人気がありますね。
日頃から忙しくお疲れの親御さんへ注意点です。
プラネタリウムでいびきをかいて寝てしまうようなことがないように、十分お気をつけください。
おすすめプラネタリウムをご紹介しましょう。
https://shibu-cul.jp/planetarium
解説員さんの声とお話がすばらしいです。
併設の「ハチラボ」も科学と数学のタネがぎっしり詰まった魅力ある科学館です。
是非、お楽しみください。
5年生、6年生の皆さんも、いまからでも遅くはありません。
受験勉強の合間の息抜きに、植物観察とプラネタリウムはいかがでしょうか。
中学受験は、高校や大学受験とは全く異なります。
長期間、集中して勉強することが必要かもしれませんが、ずっと机に向かって問題を解くことよりも、子どもの興味を引き出すことのほうが重要です。
なぜならば、小学生は、見たことや聞いたことをスポンジのように吸収できる特別な時期です。
この時期に中学受験を通じて知識を広げ、子どもの好奇心を刺激することは、将来の成長に繋がるからです。
テスト結果ばかりに目を奪われがちですが、そのことで視野が狭くなってしまいませんように。
中学受験は、お子さんの人生のごく一部です。お子さん人生全体を俯瞰して見つめる視点を忘れないでください。
中学受験を通じて、子どもたちの成長のきっかけを生み出すことを願っています。
小さなお子さんの保護者である方も、中学受験生の保護者である方も、この大切なポイントを忘れずに。
これらの貴重な時期を、子どもたちとともに楽しく過ごし、成長の過程を見守ることが、真の教育の一環です。そして親御さん自身も、お子さんとの関わりをとおして、親として人として成長できることでしょう。
中学受験に興味を持っている、中学受験に取り組んでいる、すべての皆さまを心から応援しています!
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