こんにちは
2ndスクールオンライン教室長の
奥田みほです。
いままで様々なテスト結果に直面してきたことでしょう。
その結果が良くなかったときに
「どうしてこんなひどい点数を?!」
と激しく怒ってしまった経験はありませんか。
怒ってしまってから、
強張った表情のお子様を見て
「なんで怒ってしまったのかしら」
「なんでもっと優しい言葉をかけてあげられなかったのかしら」
と後悔する。
中学受験生保護者の皆さまならば、誰しも経験があることでしょう。
叱ってはいけないと知っていても感情を抑えられない親御様へ、
いま一度、お子様に怒りをぶつけてはいけない理由をお伝えしますね。
高学年であれば、お子様自身がテスト結果の意味を十分に理解できます。
親御様が
「どうしてこんなひどい点数を?!」
と声を荒げる前に、
もう十分、お子様の心は傷ついているのです。
小学生のコミュニケーションはまだ幼いので、
塾の友だちから
「なんだ、こんな簡単な問題が解けなかったの?」
と言われてしまうこともあります。
そんな心ない言葉によって、自尊心ズタズタの状態で家に帰るのです。
ヘラヘラ笑っていたり、気にしていないように見えたりすることもありますが、それは傷ついた心を隠しているからです。
その上で親に叱られては、傷口に塩を塗るようなものです。
また、
核家族化により、家が密室化しています。
密室に「親」と「子」しかいない状態で、「親」の機嫌が悪いということは、「子」にとって「生命の危機」に等しいのです。
ましてや、その不機嫌の原因が自分(子ども)の成績であれば、非常に強いストレスを受けるのは当然です。
本来家庭とは、子どもにとって安心して過ごせる場所であるべきなのに、そうでなくなると、勉強どころではありません。
勉強に集中できない子どもが、成績が良くなるわけはありません。
中学受験6年生の11月以降は、模試が目白押しです。
ひとつひとつがすべて非常に重要な模試と言えるでしょう。
難易度の高いテストですし、毎回出題の傾向が異なりますので、偏差値が10ポイント上下するのは当たり前です。
つまり、
どのご家庭でもこの時期は、「良くないテスト結果」に直面する確率が非常に高くなります。
このときに、親御様が対応を間違うと、前述のとおりお子様の心を壊してしまいます。
では、
重要な模試の点数がよくなかったとき、
いったいどのようにお子様に接したらよいのでしょう?
正しい接し方を知って実践すれば、
勉強のことでお子様を怒ることがなくなります。
模試の結果を見るときに、2つのポイントがあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
模試の結果を、お子様の目の前で見てはいけません。
必ずお子様が学校や塾に行っている時間帯に見るようにします。
お子様にどのように接するべきか、「冷静になって考える時間」が必要だからです。
時間をかけて気持ちをクールダウンし、
親御様自身の気持ちに向き合った上で
「言ってはいけないこと」と
「伝えたいこと」を考えます。
「言ってはいけないこと」とは、点数も含めて、お子様を否定するようなことです。
「伝えたいこと」とは、テストの結果を知ったときのお子様の凹んだ気持ちを想像し、寄り添い、労い、次のテストに向けての励ましの言葉です。
親御様の気持ちに整理がついたら、次は状況の把握です。
塾の先生に
「今回、成績が良くなかったのですが、家庭で取り組むべきことはありますか?」
と聞きます。
テスト結果には理由があります。
その理由を知っているのは塾の先生です。
子どもにいきなり理由を問い正したりせずに、必ず塾の先生の意見を聞きましょう。
ここでは、お子様のいまの状況を把握するのが目的ですが、
「家庭で取り組むべきことはありますか?」
という聞き方をするのがポイントです。
唐突に
「成績がよくなかったのですが、どうしてですか?」
と聞くと
塾の指導内容を非難しているかのように誤解されてしまうことがあるからです。
(塾の先生も人の子です…)
「家庭で取り組むべきことはありますか?」
という聞き方ならば、塾の先生も好意的に相談にのってくれるでしょう。
「家庭で取り組むべきことはありません。いまは静観してください。」
と言われたら、それに従い静観します。
(6年生の秋以降は「静観してください」と言われることがほとんどです)
「とても静観できない!」
と感じたら、その気持ちを伝えた上で、どうして静観すべきなのか、納得できるまでしっかり塾の先生から話を聞きましょう。
状況が把握できたら、いよいよお子様に声をかけます。
お子様を心配する気持ちで
「今回、たくさん間違いがあったけど、どうしたの?」
と聞きます。
沈黙して、なかなか言葉が出ないときもあります。
そんなときでも先回りせずに、お子様が話し出すまで待ってあげてください。
お子様が話し始めたら、傾聴に徹します。
うなずきながら、じっくり話を聞いてあげてください。
お子様の気持ちが聞けたら、励ましの言葉をかけましょう。
「一生懸命頑張った結果だから。悔しいけど、これを次に活かせば大丈夫だよ!」
と、心を込めて励まします。
ここまで出来てはじめて
具体的にテスト結果を見ながら、お子様主導でこれからの学習計画を話し合います。
親子で学習計画を立てるのが難しそうだったら、必ず塾の先生に相談しましょう。
ここまで万全に整えても、
急に怒りが込み上げてしまうこともあります。
そんなときのためのおまじないです。
怒りが込み上げてきたら
「誰も悪くない」
と3回心の中で唱えます。
これは、アンガーマネジメントのひとつの方法です。
試してみてください。
たくさんの中学受験生を見てきました。
カウンセリングでたくさんの親御様からお話を聞きました。
「うちの子、全然やる気がないんです」
絶対にそんなことはありません。
「うちの子は、勉強がきらいなんです」
そう決めつけてはいけません。
大人が思っている以上に、子どもは外で一生懸命闘っています。
繰り返しになりますが、
高学年になれば、子ども本人が受験について理解できるようになります。
大人が「受験の話はダメ」と禁止しても、子ども同士で
「受験するの?」
「どこの塾?」
「クラスは?」
「志望校は?」
こんな会話が交わされます。
幼いコミュニケーションが、相手を値踏みし、優位な自分を見せたがります。
たとえそれが偽りでも です。
こんなふうに4年生頃から学校と塾で周りと戦い続け、6年生の2月1日に、たったひとりで「一生に一度の戦い」に挑むのです。
中学受験は、ある意味本当に過酷です。
ですから
いつ、何時でも、親だけは子どもの味方でなくてはいけません。
家庭は、外で闘って帰ったときに気持ちが休まる、唯一の場所でなくてはいけません。
親が味方になってあげなくて、いったい誰が子どもの味方になってあげるのでしょうか。
家庭以外のどこで、気持ちを休めることができるのでしょうか。
ここ数年で、
中学受験塾の通塾が低年齢化し、ますます過酷になっていると感じています。
中学受験をきっかけに、子どもの心を壊してしまわないように、
私が伝えられることを、精一杯書きました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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