こんにちは
2ndスクールオンライン教室長の
奥田みほです。
ゴールデンウィークはいろいろな意味でひとつの節目です。
何かこう…気持ちがざわつく時期なんですよね。
特にゴールデンウィーク明けです。
2月からゴールデンウィークまでは、新入塾生に配慮して、テキストやテストは易しく作られています。
しかし、GWが明けると本格的に授業が始まり、教材が急に難しくなります。
その結果、小テストで酷い点数を取ってしまい、
しまいには子どもが「塾に行きたくない」と泣き出す始末。
こんな状況に陥って
「中学受験をやめようかな…」
と思った経験が誰しもあるのではないでしょうか。
私もありました。(元サピママです)何度もありました。
「中学受験なんてやめてしまいたい!」
幾度となく心の中で叫んでも、なかなかやめることができません。
「もうやめよう」と言うと、
子どもは「やめたくない!」と言いますし、
やめたら学校でお友だちに何か言われるかも……
ママ友には何て言われるかしら……
いろいろな心配や迷いが頭の中をグルグルしてしまいます。
「何より、やめた後にいったいどうなるのかな… 」
とても不安ですよね。
今回のブログは、
5年生で中学受験から高校受験への切り替えを決断されたご家族のお話です。
どのようにして、切り替えを決断されたのでしょうか。
公立中学へ進学後は、その後の高校受験と大学受験は、どうなったのでしょうか。
今回のブログでは、高校受験への切り替えて成功する方法について書きました!
中学受験は成功例ばかり注目されて、失敗例は耳にすることが少ないです。
中でも、高校受験に切り替えた合格体験談は、ほぼ聞けることがないはずです。
実体験をもとに、エピソード形式で書いています。
生々しい部分もありますが、絶対に参考になるはずです。
「中学受験を撤退しようかな……」
と悩んでいる方はぜひ読んでみてください!!
以下のような人におススメです!!
是非お読みいただきたいと思います。
(以下の内容は、ご本人とご家族のご了承を得た上で書かせていただいています。個人の特定を防ぐために、登場する人物・団体・名称等の一部は架空であり、実在のものとは関係ありません。)
夫、私、娘ふたりの4人家族です。
いま上の娘は大学生、下は弟で高校生です。
上の娘は、低学年の頃から近所の仲の良いお友だちと一緒に、習い事感覚で塾に通っていました。
はじめは週に1日だけ。
塾から理科で花の工作を持ち帰ったりして、勉強というよりは知育のような内容でしたね。友だちと楽しく通っていました。
高学年になってからは、決して成績は良い方ではありませんでした。
嫌がらずに通っていましたので
「まあ良しとしよう」という気持ちでした。
でも、学年が上がるごとに通塾日が増えて、月謝が高くなるんですね。
特別講習のときは、ハラハラしながら口座残高をチェックしていました。
5年生になり、親が「志望校」という言葉を意識し始める頃、成績がずるずると下がり始めました。
それでも本人はいたって呑気。
公開テストの前日でも、普段どおりにゲームをして、友達とSNSでやりとりする姿に、常にイライラを抱えていました。
私「いつになったら勉強するの?!」
娘「いまからやろうと思ってたの!」
私「こんなに塾代を払っているのに、まったく無駄だわ」
娘「通わせてくださいなんて、誰も頼んでいないし!!」
私が何か言うと、即座に言い返してきます。
こんな言い合いしても、何も変わらない。
私のパート代は、すべて塾代に消えていく。
「通わせてくれなんて頼んでない!」
とまで言われたら、私だって頭にくる!
こんなに塾にお金を注ぎ込んでいるのに、どうしてちゃんとやらないのかしら。
でも、途中で辞めたらもったいないし。
ママ友になんて言われるかな…成績不振だから辞めたなんて、やはり思われたくない。
いろいろと思い巡らせました。
でも… もう疲れた。 限界。
大きく深呼吸をした後、娘にこう言いました。
「中学受験ではなくて、高校受験に切り替えようか」
家の中で、私がこんなに感情を尖らせているのを、子どもたちはどんな気持ちで見ているのかしら。
難しいことはわからないけれど、明らかに子どもの成長には良くないと思う。
そういえば、最近ふたりがお腹の底から笑うのを見ていないな…
このままでは、子どもが潰れてしまう。家族が壊れてしまう。
中学受験をやめよう。
そう思ったんです。
ゴールデンウィーク明けに、退塾届を出しました。
あとになってから
「塾をやめることを、お子さんはすんなり承諾したの?」
と、いろいろな方に聞かれました。
私たち親子も、いままで散々
「もうやめさせる!」
「絶対やめない!」
と言い合ってきました。
でも、最終的に娘は退塾を納得し、承諾してくれました。
どのように進めたのか お話しますね。
私は娘に
「中学受験を見送って、高校受験に切り替えよう」
と提案したのです。
中学受験を「諦める」ではなく、
中学受験は「見送る」
高校受験に「切り替える」
「諦める」と「見送る」
似ているようで、まったく意味合いが違います。
「諦める」には
あなたがダメだったからやめた
というニュアンスが含まれています。
親にこんなことを突きつけられたら、子どもは潰れてしまいます。
「見送る」は
あなたには十分その能力があるけれど、いまはそれを使う時期ではない。
というニュアンスです。
これは、言葉でごまかしているのではなく、娘を見ていて、私がそう感じていたんです。
娘がもっているポテンシャルを発揮するのはもう少し先だな と。
長女で、あいにく親戚でも娘が一番上でしたので、中学受験のロールモデルがいませんでした。
私も娘も、中学受験のことをよくわからず、何もかも初めての連続。
もっと前からこれを知っていたらなんとかなったのに、と思うこともたくさんありました。
退塾を決めた日、娘にこう言ったんです。
「いまは塾の成績がなかなか上がらなくて辛いよね。
このまま中学受験を目指していくと、あなたの能力を発揮できる前に中学受験の入試日が来てしまう。
それって、もったいないな と思って。」
「だから目標を1年9ヶ月後の中学入試ではなく、4年後の高校入試に切り替えてみない?
塾の宿題を毎日欠かさずできるようになってきたから、4年あればきっともっと出来ることが増えるよ。」
決断するまでに数週間かかりましたが、娘にも退塾して公立中学校へ入学し、高校受験にチャレンジする青写真が描けたようでした。
こうして我が家は中学受験を前向きにやめることができたのです。
塾をやめて、塾の宿題をやらなくてよくなりました。
「勉強しなくなってしまうのかな……」
と思っていたのですが、
毎日の家庭学習はやめませんでした。
塾に行っていたときは嫌々やっていました。
でも、退塾してテストに追いかけられることがなくなり、娘の気持ちに余裕ができたのでしょう。
のびのびと学習するようになったんです。
塾を辞めてから、週末に出かけたり、家族旅行をしたりしました。
いま思うと、受験しなかったからこそ得られた貴重な時間でした。
中高生になると、家族で出かける機会が減りますから。
公立中学に進学してからは、いつも学年トップ。
おかげさまで、安定した内申点をいただいて、地域で最難関と言われる高校に進学できました。
高校でも自学自習の習慣が功を奏して、高い評定平均を叩き出し、早稲田大学の指定校推薦入試で合格をいただきました。
中学受験をやめようかと思ったときは、相当心が揺れましたが、思い切って決断してよかったです。
「中学受験撤退」という言葉をよく聞きますが、受験しないことは決して「負け」ではありません。
中学受験塾に通った経験は、無駄になりません。
それどころか中学受験塾で得た知識と経験が公立中学進学後に活かせることが多いです。
いま退塾を迷っている方々へ、私たち家族の経験談がお役に立てましたら嬉しいです。
いかがでしたでしょうか。
中学受験をやめようかな と思ったときに、
いろいろなことが絡まり合って悩ましいものです。
いろいろと絡まり合っていることを一旦脇に置いて、考えてみてください。
「家族にとって一番大切なこと」はいったい何ですか?
このエピソードにおける「家族にとって一番大切なこと」は
「最近ふたりがお腹の底から笑うのを見ていないな」=「無理して中学受験するよりも、家族の和を大切にしたい」
という価値観でしたね。
「家族にとって一番大切なこと」が何かが認識できると、優先順位が見えてきます。
家族の和を最優先とし、有名中学の受験は見送る。
よそはよそ、うちはうち。
絡まった悩みが自然にほどけていきます。
成績が振るわない子は、塾へ通うのが心底嫌なのかというと、そうでもないようですね。
さほど成績がよくないお子様でも、実は、塾で「知る楽しさ」「わかる楽しさ」を、たくさん経験しています。
でも、中学受験の最中にいると、頻繁に行われるテストの点数と偏差値にがっかりし、親に叱られ続けるうちに、授業で得た「知る楽しさ」「わかる楽しさ」が気持ちの奥に隠れてしまうのです。
一旦、中学受験を見送る決断をすると、お子様の気持ちに余裕が生まれ、気持ちの奥に隠していた「知る楽しさ」「わかる楽しさ」が再び現れます。
それらの土台があるので、公立中学進学後は学業において優位なところからスタートできるのです。
中学受験をやめる理由は、お子様の成績不振以外に、経済的理由であることも少なくありませんね。
経済的な理由で退塾なんて、子どもに迷惑をかけてしまう。
親として恥ずかしい。
そう感じてしまうでしょう。
でも経済的理由で、中学受験をやめようかどうか迷っている方へ
高校受験や大学受験にはお金をかけるべきです。
でも、私は、中学受験であれば見送りすべきと考えます。
「どうして中学受験だけ?」
と思われるでしょう。
そもそも、中学までは義務教育なので、受験せず地域の学校に通うことができます。
また、公立高校からでも十分に難関大学に合格できます。
中学受験をする必然性は存在しないのです。
親として恥ずかしいというのは理解できますが、ここで無理して教育ローンや貸与型奨学金を使ってまで中学受験を進めるのは、ただの「親の見栄」です。
子どもには害にしかなりません。
もし中学受験を断念したとしても、
そこでの努力の経験まで無くなってしまうわけではありません。
お子様が
「中学受験塾に通わせてもらってよかった」
と、親御さまに感謝するときが来ます。
中学受験をやめようかと思って悩んでいて、親子ともども心が潰れそうになったら、一度立ち止まって考えてみてください。
「中学受験を見送る」という選択肢を、前向きに採択できる要素はないか
と。
中学受験を見送ることで、笑顔が戻るなら、その先に幸せが見えてくるかもしれません。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
このブログの感想やお子様に関するモヤモヤ、お悩みなどをお聞かせください。
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学年途中での転塾は原則的に勧めません。中学受験塾の集団授業では理解を深めにくい単元を2ndスクールオンラインにて1対1で丁寧にご指導いたします。現在お通いの塾と並行してご利用ください。
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