こんにちは
2ndスクールオンライン 教室長の奥田みほです。
ご相談者の慶子さんは、小学生4年生ひまりちゃんのママです。
「うちのひまりは、どうしてこう取り柄が無いのかしら…
それに引き換え、同じクラスのさくらちゃんは、成績優秀で塾では上位クラス。
それだけでなくバイオリン、スイミングなど、いろいろできるんですよ!
何につけてもいまひとつのひまり。
見ていてイライラするんです。」
皆さんはいかがでしょうか
こんな気持ちになったことはありませんか?
今回は、よそのお子さんが羨ましい!と感じている保護者の皆さんへ、その心理と今後の心構えについて解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
周りのお子さんを羨ましく思い、自分の子ができないことに対してイライラする…
心にさざ波が立つこの感情は
誰しも一度はもったことがあるのではないでしょうか。
どうして、このような気持ちに囚われてしまうのでしょうか…
親御さんのこの気持ちは、
劣等感と嫉妬です。
お子さんに対する愛情とお子さんの成長に対する親御さんの責任感によるものなのです。
さらに詳しくみていきましょう。
親御さんにとって、特にお母様にとって、お子さんは「自分の分身」のように感じるものです。
または、お子さんの姿に親御さんご自身を投影し、無意識に親御さんそのものだと認識している方も多くいらっしゃいます。
自分の子どもよりも成績優秀なお子さんを見たときに、「自分」に対して劣等感と嫉妬を覚えるのです。
これがイライラの正体です。
そして、こう感じます。
「この状況をなんとかしなくては。」
「さくらちゃんは、毎日3時間も勉強しているんですって。
それなのに、どうしてひまりは、いつもダラダラ動画ばっかり見ているの?!
こんなことをしていて、受かるわけないじゃないの!!」
こんなふうに、お子さんを攻撃してしまうこともあります。
この激しい感情を駆り立てるものは、自分の分身に対する深い愛情と、自分の子どもを、将来のために立派に育てなくてはいけないという強い責任感なのです。
しかし、この激しい感情が、「過剰な期待」としてお子さんに投影され、その結果お子さんの心を傷つけてしまいます。
そしてお子さんのすこやかな成長と学ぶ喜びをも奪ってしまうのです。
中学受験というフェーズで、このようなケースが増えています。中学受験に関わる身として、非常に心が痛みます。
これは中学受験だけに生じることでも、特異な事例でもありません。
子育ての過程において、誰しも陥る可能性があります。
責任のある仕事に就き、社会的地位が高い方ほど、このような劣等感と嫉妬の感情を生じ、お子さんへ過度な期待を向けてしまう傾向が強いようです。
責任感の強さ、問題の分析力、解決能力の高さが、子どもの小さな心を直撃してしまうのです。
この記事をお読みになり
「私のことだ」
と感じた方も多いのではないでしょうか。
どうか、お願いです。
お子さんの子育てを、ひとりで抱え込まないでください。
ここでひとつ、エピソードをご紹介します。
大学生の息子さんがいる、美佳子さんのお話です。
美佳子さんのお子さんは一人っ子です。
息子さんが赤ちゃんのときから、ご主人様が遠方へ単身赴任で、いわゆる「ワンオペ育児」状態でした。
でも、美佳子さんは
「いろいろな方に助けていただいて、ワンオペ育児だと思ったことはなかった」
と言います。
美佳子さんが息子さんの和也くんを連れて公園へ行く道すがら、必ずと言って良いほど、どなたかが、和也くんに声をかけてくれたのだそうです。
「あら、ぼうや 何歳?」
「良いお天気ね ママと公園へ行くの?」
そして、美佳子さんにも
「どうぞ大切に育ててくださいね」
「ゆったり子育てしてくださいね」
と温かい言葉をたくさんいただいたのだそうです。
この経験から、美佳子さんはこう思ったそうです。
「和也が元気ですくすくと育つことを願い、応援してくれる人がいる。
和也は、うちの子だけれど、私の所有物ではない。
私は、和也の子育てを担当させてもらった人。
私は”自分の子”ではなく”人類の子孫”を育てているのかもしれない。」
美佳子さんは、とても大切なことに気づきました。
お子さんは、親ひとりの所有物ではありません。
地域、社会、みんながその成長を願っています。
みんなでお子さんを育てるのです。
そして、それはお互い様です。
いま、慶子さんのような気持ちに苛まれている方へ
周りのお子さんの優れた部分が目に入ったとき、貴方もそのお子さんを見守り育てるメンバーのうちのひとりです。
素直にその素晴らしさを喜び、そのお子さんを褒めてよいのです。
自分の子どもの至らない点が気になってしかたがないときは、その気持ちを、周りの誰かに相談してみましょう。
きっと相談された人は、貴方のお子さんの良いところ、素晴らしいところを見つけて教えてくれるはずです。
中学受験に取り組んでいると、度々お子さんの能力が数値で表現されるシーンに直面します。
しかしながら、それはお子さんの様子を表すもののうちのほんの一部にすぎません。
お子さんそのもの全てが成績や偏差値で評価できるものではありませんし、高ければ良い、低いと悪いというものでもありません。
そもそも、何もしなくても子どもは成長する力をもっています。
中学受験を、成長のチャンスのうちのひとつとして活用する。
その程度のことなんです。
また、「いまできないこと」は「できないこと」とは限りません。
「いまできない」だけで、このあとできるようになることが、子どもにはたくさんあるのです。
(つまり「伸び代」ですね)
とにかく、ゆったり子育てしましょう。お互いに。
お子さんへの愛情が、他者への嫉妬や自らの劣等感に変わりそうになったら、ひとりで抱え込まずに、誰かに相談しましょう。
2ndスクールオンラインのカウンセリングでも相談承ります。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
私にできることが、少しでも皆さまのお役に立てたらと、精一杯心を込めて書きました。
このブログの感想やお子様に関するモヤモヤ、お悩みなどをお聞かせください。
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