こんにちは
2ndスクールオンライン 教室長の奥田みほです。
中学受験、高校受験、大学受験…受験というシーンにおいて、SNSやゲームとの関わり方が大きな問題とされています。
受験の結果が、ご本人にとって不本意なものだったときに
「ゲームを制限できていれば…」
「SNSに溶かしたあの時間を取り戻せたら…」
と、受験生本人も、その関わり方に悩んでいるという点が、受験に良い影響を与えない他のものとは異なっており、特異だといえるでしょう。
SNSもゲームも、私たちの生活において、特別なものではありません。
みんなが日常的に使っているものです。
それなのに、どうしてこれらが、これほどにも問題視されるのでしょうか?
今回は、SNSとゲームの何が問題なのか について考察します。
お子さんのデジタルデバイスとの関わりに悩んでいる親御さん、ご自身のことで悩んでいる受験生の皆さんへ、少しでもお役に立てましたら嬉しいです。
SNSは、離れた場所にいる人たちと、気軽にコミュニケーションできる便利なツールです。
ゲームも、その楽しさが気分転換になるでしょう。オンラインでつないで、デジタル上の仲間を作ることもできます。
新しい時代のコミュニケーションツールとして、社会に貢献しているとも言えますね。
そう考えると、SNSもゲームも、それそのものが悪なのではなさそうです。
それらを手にしたときの
「時間の使い方」
に問題があるのではないでしょうか
次からは、その「時間の使い方」を考察していきます。
時間の使い方には、2種類あります。
一つ目は、その時間を使って主体的に行動し、自分の経験や将来への投資となるもの
例えば、昨今注目されている「探求活動」です。
興味を持ったことがらに対して、いろいろと調べたり、実際に目で見るために旅行に出たりと、時間を使って能動的に行動し、興味を深め、知識の幅を拡げます。
二つ目は、時間を使うシーンに時間を使うその人の主体性はなく、ただなんとなく周りに流されて時間を浪費してしまうもの
その行動を終えたときに、後悔の気持ちが伴うこともあります。
例えば、大切な模試の前に、やるべきことをやらずに、ついダラダラと動画を見てしまい、気づけば5時間も経っていた…
翌日提出する宿題があるにもかかわらず、友だちとSNSでやりとりをしていて、気づいたらもう寝る時間になっていた…
自分で判断した上での行動ではあるものの、「なぜか途中でやめることができず、気づいたら時間が過ぎていた」というのが、この時間の使い方の特徴です。
こうなってしまったご本人(お子さん)も、どうしてこんなことをしてしまったのかと、後悔します。
周りでそれに気づいた大人(親御さん)は、火を噴くごとく怒りを露わにします。
いけないことだとわかっていて、自ら後悔しているお子さんは、強い口調の親御さんに対して
「うるさい!わかってるってば!」
と反発し、激しい親子喧嘩へ発展します。
家庭において、最悪の状況です…
先ほど、主体的に行動し、自分の経験や将来への投資となるものの例として、探求活動を挙げ、主体性はなく、ただなんとなく周りに流されて時間を浪費してしまうものの例として、ゲームとSNSを挙げました。
でも、ゲームとSNSは悪だから、探求活動をしなさい。という意味ではありません。
ゲームやSNSも、主体的に行動し、その行動がその人にとって、将来に活きる経験となるのであれば、それは有効な時間の使い方となるでしょう。
その場合は、きっとご本人が後悔することもないでしょうし、周りで見ている大人たちも、応援してくれるでしょう。
ゲームやSNSは、主体的な時間の使い方となりにくい性質をもっているため、問題視されることが多いですが、これらに真剣に取り組み、10代のうちににゲームクリエイターになったり、SNSのインフルエンサーになる人もいなくはないです。
たとえば、10代で大人顔負けのコードを書くゲームクリエイターは、ゲーム制作会社のマーケティングにまんまと乗せられてゲームをプレイするだけにとどまりません。
面白いと思ったゲームについて
「なぜこんなに夢中になるのだろう?」
「キャラクターの動きが魅力的だからかな?どういうしくみでキャラクターが動くのだろう?」
「長くユーザーにプレイしてもらうには、制作側がある程度儲からなくてはいけない。どのようなしくみで収益をあげるのだろう?」
というように、「どうして?」を重ねて『ゲームが好き』を深めていくのです。
こう考えると、「ゲームはダメ時間の浪費にしかならない」とは限らないことがおわかりいただけるでしょう。
いま必要なのは「時間の使い方」について、いま一度立ち止まって考えることです。
どんな人も、1日24時間です。
「時間」の大切さに向き合い、どのように時間を使っていくのか…
親子で話し合ってみませんか。
お子さんは、物心ついた頃からデジタルデバイスに触れています。
そんなお子さんにとって、当たり前すぎるゲームやSNSを、どうして大人が「時間の浪費」と判断するのか、もしかしたら理解できないかもしれません。
まず、親御さん自身が、「ゲームやSNSがなかったときの時間の使い方」を思い出してみましょう。
私から親御さん方に質問です。
【親御さんが子どもだったとき、(オンラインゲームやSNSはまだなかったでしょう)どのように時間を使っていましたか?】
親御さんが子どもの頃にもゲームはあったでしょう。
でも、その頃のゲームといまのゲームはまったく別物です。
親御さんが子どもの頃に遊んだビデオゲームは、始めるときにわざわざモニターに接続したり、電源を入れたりする手間がありました。
それが、わずかながらも「主体性」です。
いま子どもたちを熱中させているゲームは、いつでもどこでも持ち歩くことができ、いつでもどこでも、ゲーム側からプレイの誘い(イベントの通知など)がきます。
その違いを親御さんもお子さんも、知る必要があります。
その上で、親御さんご自身の子どもの頃の過ごし方を、お子さんに伝えてあげてください。
もうひとつ、私から親御さん方に質問です。
【親御さんは、SNSやゲームで、時間の浪費をしたと後悔したことはありませんか?】
一度もない という方は、おそらくいらっしゃらないのではないでしょうか…
私はゲームはまったくやりませんが、SNSで時間を無駄にしてしまったな… と反省することはしばしばあります。
お子さんに、大人だってつい時間を浪費してしまうことがあることを、伝えるべきではないでしょうか。
この問題は、親御さんがお子さんを諭すのではなく、親子で、大人たちと子どもたちで、みんなで考えるべき問題だと思うのです。
デジタルデバイスとの健全な関わり方を模索する上で、最も大切なのは時間の使い方を意識することです。
ゲームやSNSが悪なのではありません。
特に時間を搾取されやすい性質を持っているものだと認識した上で、どのように利用するかが重要です。
一方で、時間を搾取されるのではなく、主体的な行動を促す時間の使い方に、あらためて注目しましょう。
自己成長や新たな発見につながります。
このブログを通じて、親子で時間の価値について考え、より良いデジタルライフを送る一助となれば幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
私にできることが、少しでも皆さまのお役に立てたらと、精一杯心を込めて書きました。
このブログの感想やお子様に関するモヤモヤ、お悩みなどをお聞かせください。
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