こんにちは
2ndスクールオンライン 教室長の奥田みほです。
弊塾サイトの
2ndスクールオンラインについてに書きましたとおり、私もかつては中学受験ママでした。
我が子の中学受験を終えて、振り返ってみると「未就学や低学年のときの”これ”が中学受験に役立った」というものがいくつかあります。
今回は、未就学、低学年のお子さんをお持ちの親御さんへ向けて、中学受験へつながったこと、つながったものについてご紹介します。
お子さんがすでに高学年となり、まさに中学受験真っ只中の方にも、ぜひお読みいただきたいです。
このブログが「中学受験とは何か」を考えるきっかけとなれば大変嬉しいです。
偶然発見した「子どもの凄さ」の話をします。
子どもが小さい頃に、家族でよく海に出かけました。
海水浴シーズンの少し前、波打ち際で子どもと一緒にシャベルで砂遊びをすると…
子どもは延々と、本当に延々と遊ぶのです。
風の音、波の音、波のリズム、波が持ってくるもの、波が持っていってしまうもの、
子どもが「自然」と一緒に遊んでいる!
お昼過ぎから日没まで、途切れることなく砂遊びに集中する姿には、本能的な好奇心と探究心が見て取れました。
私はその姿に「尊さ」すら感じたのです。
臨床心理学においても、自然の中での自由な遊びが子どもの集中力と創造性を育むとされています。
また、自然との相互作用は、子どものストレスを軽減し、感情的な安定を促進するとも言われています。
波打ち際の砂遊びは、本当におすすめです!
※海に入らずに遊ぶときでも、必ずお子さんにライフジャケットを着せましょう。
また絶対にお子さんから目を離さないように、十分注意しましょう。
集中力を育むことについて、少し補足をしましょう。
「安全に十分に配慮した上で、子どもを遊びきらせること」
これは、私が尊敬する臨床心理士の先生から教えていただいた言葉です。
「遊びきる」ことができる環境が、子どもの自由な探究心や集中力を育みます。
「うちの子、集中力が無くて。どうしたら集中力をつけられるのでしょうか?」
というご相談をよく受けますが、お子さんの遊びや行動を中断させるような声かけをしてしまっていませんか?
ゲームをしている途中で
「いつまでやっているの?宿題やりなさい」
ようやく宿題をやり始めたら
「ごはんよ!はやくこちらに座りなさい」
もしどうしても大人の都合で、子どもの行動を中断せざるを得ないときは、
「今日も宿題があるんでしょ。夕ご飯の前?後?いつやるの?」
とサジェストします。
自律性と集中力を養うためには、命令するのではなく、子ども自身が活動の優先順位を決められるようサポートすることが重要です。
「遊びきらせる」
ぜひ、実践してみてください。
親子ともに、中学受験へつながる、受験の先にもつながる良い効果があったものは「絵本の読み聞かせ」です。
毎日寝る前に2冊、読み聞かせをしていました。
子どもの成長とともに、読み聞かせる本が絵本から児童書、伝記へステップアップしていき、途中で読み聞かせから「自分で読む=読書」に変わりました。
これら福音館の月刊誌は、特によかったです。
自分で選ぶと、本の内容や作者が偏りがちですが、月刊誌は何が届くかわかりません。
毎月の配本が、あたらしい世界との出会いとなり、子どもの世界観を広げ、学習への意欲を高めるための素晴らしいリソースとなりました。
中学受験へのつながりでいえば、「たくさんのふしぎ」をつよくおすすめします!
対象は小学3年生から とありますが、年長さんあたりから、めくって絵を楽しむだけでも、お子さんの好奇心を刺激します。
https://www.fukuinkan.co.jp/maga/detail_fushigi/
こちらのサイトから最新刊の一部がプレビューできますので、ぜひご覧ください。
学習への興味につながる内容が、絵の美しさによってさらにお子さんの心を動かすことでしょう。
絵本の読み聞かせは、語彙力と創造力を豊かにします。
絵本の言葉を耳から聴き、目から絵を見て補う。
たくさんの言葉に触れ、その意味を絵本の世界のシーンで捉えます。
言葉を感性で受け止めることができるので、その言葉が次第に子どもにとっての「自分の言葉」になっていきます。
いつでもだれでも、インターネットで世界中にアクセスできますが、読書が子どもにあたえる「新しい言葉」と「新しい世界」は格別です。
なぜならば、そこに「子どもの想像力」が関わってくるからです。
本は内側からの想像力を刺激し、知識の深化を促します。
動画視聴は、見たものそのままですが、絵本の絵やことばは、一度子どもの内面に入り、子どもの中でイメージがふくらむというプロセスがあります。
インターネットで簡単に情報が手に入ってしまうと(手に入ったものと勘違いしているだけかもしれませんが)、内側でイメージをふくらませるプロセスがはたらかなくなってしまうものです。
語彙力と想像力の高さは、中学受験における長文を読む速度と理解度にも比例します。
小学生になる前までは、よく親子で折り紙をしていました。
この折り紙が、中学受験に必要な、見通しを立てること、問題を解決する力を養うのに役立ったと感じます。
折り方は、動画ではなく、折り紙の本を見るのをおすすめします。
折り紙の本は、次の手順を自分で推理し、どのように折れば目的の形になるかを考える必要があるからです。
このプロセスは、未知の問題に対して自ら答えを見つけ出す力、つまり見通しを立てる→問題解決の連続です。
端と端がピッタリ重なるように折る、紙が破れないように細心の注意を払いながら裏返す動作は、子どもの手と目の協調能力を向上させます。
これは、視覚情報を基に手の動きを精密にコントロールする能力を高めるものです。
同時に、これらの動作は子どもの巧緻性、つまり手先の細かい動きを正確に制御する能力も高めます。
入試では、一定以上の速さで「読める字」を書くことが求められます。
字の大きさや速さを状況に応じて適切に調整するには、高い巧緻性が必要です。
折り紙を通じて育まれる目と手の協調能力と巧緻性は、筆記試験において大きなアドバンテージをもたらします。
コロナ禍により、多くのイベントが中止や縮小、オンライン化されましたが、小学校低学年の頃に参加した科学系イベントは、中学受験に向けた取り組みに大きなプラスとなりました。
特に印象深かったのは、学習塾の実験教室ではなく、専門家が子どもたちのために開催するイベントでした。
日本機械学会ジュニア会友や日本技術士会のような団体が主催するイベントでは、現場で活躍する専門家の方々が直接、科学の魅力を子どもたちに伝えてくださいました。
専門家の皆さんの熱量と知識の深さに、私自身も心を動かされました。
子どもたちが人と関わり、実際に体験を通して学ぶことの効果は、単なるテキスト学習とは比較になりません。
「どうして?」という疑問から始まり、「こうかな?」と仮説を立て、実験を通じて「なるほど、そうなんだ!」と納得するプロセスは、学びの本質を形成します。
科学の最前線で活躍する人々との直接的な関わりは、子どもたちに深いインパクトを与えました。
子どもは周囲の大人たちを見て学びます。
学ぶことが楽しい、難しいことに挑戦することが楽しいと感じる大人との出会いは、子どもにとって中学受験を「良い経験」として捉える可能性を高めます。
科学イベント以上によく足を運んだのはプラネタリウムです。
いま2ndスクールオンラインと南行徳教室にお通いの生徒さんにも、親子でプラネタリウムへ行くことをおすすめしています。
理由は2つあります。
ひとつめは、理科テキストの「天体のうごき」単元に出てくる図を理解するためです。
(教育開発出版 新小学問題集中学入試編ステージⅢ 理科 より引用)
プラネタリウムの半球形ドームの下で、東から南、そして南から西へと天体が動く様子を実際に体感することで、この単元に対する理解を深めることができます。
ドームを見上げる体験は、単なる図や説明では得られない直感的な理解を提供します。
ふたつめの理由は、プラネタリウムが宇宙の広大さと神秘的な美しさに触れる機会を提供し、子どもたちの想像力を刺激するからです。
宇宙の壮大なスケールに直面することで、子どもたちは自分たちの日常生活を超えた、広大な宇宙に思いを馳せるようになります。
このような体験は、子どもたちの創造性を育むだけでなく、科学や宇宙に対する興味を深めるきっかけにもなります。
また、私の願いは、プラネタリウムでの鑑賞が子どもたちに、日常生活の中で空を眺め、ぼんやりと自然に心を癒される時間をもたらすことです。
現代の子どもたちには、何も考えずにぼーっとする時間がないと言われています。
習い事や塾、宿題に追われて、自由な時間はゲームに乗せられて遊ぶ毎日…。
プラネタリウムで学んだ知識や感動が、日々の生活において、子どもたちがちょっと空を見上げてぼーっとすることを楽しむきっかけになれば、それは学びと癒しの素晴らしい循環となります。
冒頭に書きましたとおり、私もかつては中学受験ママでしたが、その頃よりもいまの中学受験は数倍過熱していて、とても心配です。
中学受験は、テストの得点や偏差値に一喜一憂して、親子の神経をすり減らせるものであってはいけません。
もっとゆったりと、子どもが生まれながらに持っている
「もっと知りたい」
「もっとできるようになりたい」
という本能を大切に大切に育てなくてはいけません。
中学受験は、この本能を「受験」という一時的な門を通過する際に活用する機会に過ぎないのですから。
「受験」をきっかけに、
「もっと知りたい」
「もっとできるようになりたい」
が加速するのが理想的なのですが、現実には多くの子どもたちが勉強嫌いになるか、親子関係が悪化するケースも多いです。
私が受験生ママとして体験したことは、ほんの狭い世界であり、子どもの個性はそれぞれです。
すべてのお子さんに当てはまることではありませんが、幼少期の体験が中学受験におけるポジティブな取り組みにつながる一例として、このブログを書きました。
いままさに、お子さんの成績や偏差値で悩んでいる親御さんへ
中学受験塾に通い始める前の、お子さんの様子を思い出してください。
受験は、暗記して知識を詰め込むことではありません。
(そんな勉強だったら、私でも辛くて辛くてたまりません!)
子どもが楽しんで学べるものであるべきです。
もしいま、そうなってしまっているのであれば、一旦立ち止まり、お子さんを勉強ぎらいにさせないために、いま何ができるかを、一緒に考えましょう。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
私にできることが、少しでも皆さまのお役に立てたらと、精一杯心を込めて書きました。
このブログの感想やお子様に関するモヤモヤ、お悩みなどをお聞かせください。
2ndスクールオンラインは、中学受験における親子のポジティブメンタルに注目したオンライン個人指導塾です。
学年途中での転塾は原則的に勧めません。
中学受験塾の集団授業では理解を深めにくい単元を2ndスクールオンラインにて1対1で丁寧にご指導いたします。
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