サピックスでは、4年生になると、国語と算数のテキスト表紙がモノクロになります。
AテキストとBテキストに分かれ、各ページの紙に占める文字数が増えるため、急に難しくなったような印象を受けますね。
見た目の印象だけでなく、
と明確な違いがあります。
こんなに頑張っているのに、なかなか成績が上がらない。
それどころか、じわじわと下がっている。
このまま下がり続けるならば…「中学受験撤退」という文字が脳裏をよぎる。
テストの成績が戻ってくるたびに
「塾やめる?」
「いやだ、やめなくない。がんばる。」
の繰り返し。
いったいどうしたらよいのでしょう
4年生ともなれば、親御さまだけでなく、ご本人も不安に思っていることでしょう。
今回は、なかなか成績があがらない4年生のご本人へのメッセージという形で、
をお伝えします。
ぜひ、この記事をお子様に見せてあげてください!
苦手意識を、自らの手で偏差値55へのドアを開けるエネルギーに変えることができます。
学校から帰ってすぐ塾へ行き、夜遅くまで本当によく頑張っているね。
先日、組み分けテストがあったけど、算数はどうだったかな?
そうか 難しく感じたかぁ
解けなかった問題が多かったんだね。
正直に伝えてくれて、ありがとう。
「解けなかった」には、主に3種類あるけれど、どうかな?
この分析はとても大事だよ。
これは悔しいよね!
うん 基礎トレを毎日欠かさず頑張ってみよう。
演習量を増やすことで、次第にミスが少なくなってくるよ。
※具体的な進め方については以下のツイートが参考になるかと思います。
基礎トレをやればやるほど、算数の成績は上がります。とはいえ、なかなか取り組んでくれないですよね。まず、朝食時にその日に取り組むページを開き、食卓に置いておきましょう。朝食の食器を下げる際に、お子様に鉛筆を渡すとすんなりスタートしやすいですよ。まずは、少しずつ進めていきましょう。
— 奥田みほ@CosorenSupport代表 (@cosoren) March 21, 2022
基礎トレを進めるには、毎日小さな目標を設定することが大事です。もちろん全ての問題が毎日できるのは素晴らしいことですが、無理に全部やらせようとすると、必ず失敗します。偶数日は偶数番号、奇数日は奇数番号など、少しづつでも良いので、進めていくことが成績アップにつながります。
— 奥田みほ@CosorenSupport代表 (@cosoren) February 7, 2022
「習った」ということを思い出せたことは良かった。よく授業を聞いているということだからね。
ただし、これは軽視できないよ。
いますぐ、なんとかしましょう!
どうしたらよいのか、このあと詳しく伝えるね。
これは、いまは解けなくても良い問題かもしれない。
正答率40%未満の問題だったら、いまは解けなくて大丈夫。
2. 解き方は習ったはずなのに、テストではできなかった
この「できなかった」は、軽視できないなぁ
中学受験にむけてみんなそれぞれ頑張っているけれど、算数でしっかり得点できる成績上位者とそうではない人の違いは何だと思う?
成績上位者の特徴を2つ挙げるね。
1. の「数字」と「数」の違いはわかるかな?
2.の「数」をよく知っていて、2桁までの素数が頭に入っているとは
この表にある素数がすべて頭に入っていて、
(引用元)テラコヤプラス
https://terakoya.ameba.jp/a000001446/
2の倍数〜9の倍数であることを、それぞれ見分けることができる。
その子たちは、3桁のわり算がパッと暗算でできてしまう。
「はじめから地頭がいいんでしょ」と思う?
少し違うような気がします。
ものを数える経験をたくさんして、数で遊んだことがある人たちなんだ。
例えばこの問題 解けるかな?
青い色紙58枚、緑の色紙43枚、赤い色紙35枚をできるだけ多くの子どもにそれぞれ同じ数ずつ分けたら、赤い色紙はちょうどに分けられました。
青い色紙は2枚余り、緑の色紙は1枚余りました。
(問1)何人の子どもに分けましたか。
(問2)子ども1人につき、青い色紙、緑の色紙、赤い色紙をそれぞれどれだけ分けましたか。
どうかな 解けたかな
うーん 解けなかったきみに聞くよ。
「約数」って何ですか?
得意? 苦手?
約数が苦手 ということは、いまのきみは、「数字」で算数を解いているのかもしれない。
「数字」ではなくて「数」で問題を解くんだ。
「数」を身につけた人にとって、2桁くらいまでの約数ならば、わり算は要らないんだよね。
「56と42と35の最大公約数は7だよ。だってそれ以外ないじゃん。」
こんな感じです。
では、この問題はどうかな?
143×28+357×28=
すぐにピンときてほしい!
これはパパッと1秒で暗算可能。
143+357=500 だよ。
500×28=14000 でしょ。
ぜひ「数」と仲良くなろう。
算数がすごく楽しくなるし、
「数」と仲良くなることで算数の成績UPが叶うんだ。
「数」と仲良くなるために、いますぐにできることがある。
それは
「1分間百ます計算」
1分間 キッチンタイマーをセットして、急がず慌てず丁寧に計算しよう。
1分経ったら鉛筆を置いて、埋まった欄に今日の日付を書いておこうね。
これを、毎日毎日やってみるんだ。
こんな低学年みたいなこと、カッコ悪いって?
そんなことないよ。
とてもとても大切なことなんだ。
この人たちに共通点がある。
実は、小学校1年生のときに習った たし算、ひき算、かけ算、わり算がスムーズにできないことなんだ。
たし算、ひき算、かけ算、わり算、それぞれ1分間の百ます計算。
そんなに大変なことではないよね。
このたった1分間の取り組みで、君の脳が変わってくるよ。
脳の回路に
「足して10になる数の組み合わせ」と「かけ算九九」が組み込まれる。
これだけで、約数・倍数と仲良くなれるんだ。
とりあえず1ヶ月間、毎日「1分間百ます計算」に取り組んでから、もう一度さっきの問題をやってみてごらん。
自分の脳が変わったことが実感できるよ。
算数の問題を解くのが楽しくなってくると、次第に成績があがってくるんだ。
4年生からの塾テキストが
「難しくていやだな」
と感じているきみへ、伝えたいことがある。
本屋さんで売っている、表紙にキャラクターが描かれているような問題集を使ったことはあるかな
カラーで印刷された、易しいように見えるテキストやドリルは、( )を使った穴埋め問題などが多いよね。
こんな穴埋めの問題ばかりをやって満足していないかな?
勉強が苦手だとを思っている子どものために、少しでも易しく取り組めるようにと、テキストを作った会社の人が考えたのかもしれないけど、こんなの意味ないよ。
なぜなら、穴埋めが目的となってしまい、解答欄が埋まっただけで満足してしまって、必要な内容を理解して身につけるところまでいかないから。
「できないから、苦手だから」
と、楽な方向(穴埋め問題など)へ逃げるのは簡単だけど、本当にそれでいいのかな
「できないからいやだな」
と思うのは、
「本当はできるようになりたけどそれに届かない自分がいやだな」
という気持ちなのでは。
だったら、ちょっと勇気をだして、いままでやってこなかったこと、難しいことに挑戦してみない?
先生はきみを助けたい。
一緒にがんばろうよ!
<保護者の方へ>
1問目の問題を見たときに
ということに着目し、
56(58−2)と35と42(43−1)という数字をみて最大公約数「7」とがパッと頭に浮かぶかどうか
2問目の143と357を見て、すぐに500と出せるかどうか、それが偏差値55の分かれ道です。
算数が苦手なお子様、もっと言うと数学が苦手な中高生は、実は「四則計算がおぼつかない」。
もっと細かく言うと、6の段、7の段、8の段、9の段のたし算とかけ算が身についていません。
約数と倍数は、かけ算わり算が身についていないと、解けたとしてもかなりしんどいです。
まだ頭の柔らかい4年生のうちなら間に合います。
2桁までの素数すべてを暗記で無理して頭の中に入れなくても、百ます計算で毎日数と戯れることで
「素数って何」
「倍数って何」
「約数って何」
がなんとなく見えてきます。
すると、算数偏差値55へのドアがバーンと開くのです。
いますぐ百ます計算で「四則計算」を毎日の家庭学習に取り入れましょう。
本来、百ます計算とは、1ページを2分以内で計算できることを目指して繰り返し取り組むドリルですが、この取り組みでは、絶対にスピードを目的にしてはいけません。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09104425
1分間、集中して落ち着いて、そして丁寧に計算することを心がけます。
速く計算するのではなく、数の概念を身につけるために、百ます計算を利用するということを忘れずに。
はじめのうちは、指を折って計算してもよいです。
あまりにゆっくりすぎてイライラするかもしれませんが、我慢してください。
何度も繰り返し取り組むことで、いつのまにかそれなりのスピードで解けるようになるのでご心配なく。
たった1分ですから、どんなお子様でも負担なく取り組めます。
1分間で解いたところに、日付を記録していくと、少しずつ解けた数が増えていくのが、目に見えるので励みになりますよ。
弊塾の生徒さんは、みんな入塾してすぐ、しばらくこれに取り組みます。
計算ミスが減り、大問1と大問2で失点しなくなりますので、皆さん通塾当初と比較すると偏差値が5〜10上がります。
これは以前、ご支援させていただいた4年生のお話です。
大手塾入塾テストの算数で、1問も正解できなかったとのこと。
入塾テストの再チャレンジ対策を私が担当しました。
1分間百ます計算から始めました。
繰り上がりのたし算とくり下がりのひき算では指を折って数えていました。
わり算にいたっては1分間やっと1問できるかできないか。
計算もゆっくりでしたが、数字を書くことにも相当時間がかかっていました。
それでも
「慌てなくていいよ、丁寧に解いてね。」
と繰り返し声かけしました。
「昨日より1つ多く解けたね」「また解けた問題が増えたね」
と着実に解ける数を増やしていきました。
やっていることは単純な計算なのに、継続的に取り組んでいるうちに他のところに変化が見られました。
文章題などに対する気づきと姿勢が明らかに変わって。
そこで、「きらめき思考力パズル」図形センス編と数センス編の取り組みを加えました。
こちらはとにかく具体物を使って手を動かしながら解きました。
https://www.shufu.co.jp/contents/sapixbooks/index3.html
3ヶ月経った頃には、「新小学問題集中学入試編Ⅰ」をひとりで取り組めるように。
https://www.kyo-kai.co.jp/juku/shou/shinsyomon_nyuushi.html
約半年後、算数100点/150点 偏差値60の高得点で入塾テストにみごと合格しました。
数と戯れ、数の概念を身につけて
「ピンとくる」ポイントが増えることで、本人が算数を好きになる!
そしてしっかり成績が上がる!
これが何より嬉しい変化です。
6年生になると、ピンとこないと解けない問題がグッと増えます。
ピンときましたか?
まだ間に合います!
是非、「数の概念」の獲得を。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
💡新作ブログ💡
— 奥田みほ@笑顔の中学受験 (@cosoren) May 24, 2022
中受撤退後の高校受験について書きました!
中受界隈では、中々語られることのない話かと思います。
✅中受しようか迷っている
✅勉強のことで喧嘩してしまう
✅課金してるのに成績が上がらない
1つでも当てはまる方は、ぜひ読んでください!https://t.co/Fbh92syy5a