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こんにちは
2ndスクールオンライン 教室長の奥田美保です。
塾にも通っている。
宿題もこなしている。
テストも受けている。
それなのに…
「ちゃんと勉強しているはずなのに、なぜか伸びている感じがしない」
そんな違和感を抱えたまま、日々を過ごしているご家庭は少なくありません。
前回のブログでは、
親が少し休むことで、家庭の空気が変わり、子どもが自分から動き出すケースがあることを書きました。
たしかに、
声かけを減らす
見守る距離をとる
親が少し心の余裕を持つ
それだけで、親子関係が穏やかになります。
けれど——
それでも、どこかでこんな気持ちが残ることはないでしょうか。
「このまま家庭学習と塾だけで、本当に足りているのかな」
中学受験で親が疲れる原因は
いまの学習環境は、とても整っています。
やるべきことが明確で、正解もはっきりしていて、
「言われたことをやれば成果が出る」
仕組みになっています。
これは決して悪いことではありません。
ただ、その環境が長く続くと、
学びがどうしても「受け身」になりやすくなります。
・何をやるかは大人が決める
・どこまでやるかも大人が決める
・評価の基準も外側（大人の評価や成績）にある
すると、子どもは
「自分で考えて動く」よりも、
「間違えないようにこなす」ほうに意識が向いていきます。
この状態が続くと、
学習の管理役は、自ずと親になります。
- 声をかける
- 進捗を確認する
- 気持ちを立て直す
気づけば、
親がずっとエンジンを回し続ける構造になってしまうのです。
それは、親が疲れてしまうのも無理はありません。
子どもが一番伸びるとき
これまで多くの子どもたちを見てきて、
「この子、今すごく伸びているな」
と感じる瞬間には、共通点があります。
それは、
正解が用意されていない場面に立ったときです。
- どうしたらいいか分からない
- 誰も指示してくれない
- 失敗するかもしれない
少し不安だけれど、
「自分でやるしかない」状況。
このとき、子どもは初めて
本気で考え始めます。
うまくいかないこともあります。
遠回りもします。
けれど、その経験は
「誰かにやらされる学び」ではなく、
自分の中に残る学びになります。
そして、こうした経験をした子どもほど、受験勉強にも良い結果をもたらします。
「勉強しなさい」と言われたからではなく、
「自分に必要だから」勉強するようになるからです。
家庭の中だけで、すべてを完結させなくていい
前回のブログでは、
親が少し休むことの大切さを書きました。
それは、家庭の中でできる、とても重要な一歩です。
ただ、ここでひとつ、
別の視点も持っていただけたらと思います。
子どもの学びを、
家庭と塾だけで完結させなくてもいい
という視点です。
家庭は安心できる場所。
塾は知識を積み上げる場所。
どちらも大切です。
けれど、
「自分で考えて動く力」
「知らない環境に一歩踏み出す力」
は、
少し外に出たときに、強く育つことがあります。
親がすべてを整えなくても、
管理しなくても、
子どもが主役になれる場面。
そんな環境で学んだ経験があると、家庭での声かけは、自然と減っていきます。
親が頑張らなくても、
子どもが自ら動くようになるからです。
ここに答えはありません
このブログでは、
具体的な方法やプログラムの話はしません。
今日はただ、
ひとつの問いを置いて終わりにしたいと思います。
子どもが本当に『学んでいる』と感じる瞬間は、どんな場面でしょうか。
家庭でしょうか。
塾でしょうか。
それとも、それ以外の世界でしょうか。
答えは、ご家庭ごとに違っていいのだと思います。
ただ、
もし最近
「勉強はしている。でも、学んでいる気がしない」
と感じているなら——
それは、次の一歩を考えるサインかもしれません。
結び
親が少し休み、
子どもが少し外に出る。
そのバランスが整ったとき、
学びは驚くほど自然に動き出します。
このテーマについては、また別の機会に、もう少し具体的に書いてみたいと思います。
