こんにちは
2ndスクールオンライン 教室長の奥田美保です。
中学受験6年生の皆さん、そして保護者の皆さま。
埼玉入試を終え、次の入試へと続いていく時期を迎えています。
秋の終わり頃、
「入試の初戦まであと2ヶ月を切っているのに、全然危機感がない!」
そんなふうに、親御さんをやきもきさせていたお子さんも、
いまは受験を少しずつ「自分のこと」として捉えるようになっています。
思うようにいかなかった場面があったお子さんもいるでしょう。
それでも、中学受験塾に通い始めた頃と比べると、心も身体も、本当に大きく成長しています。
一方で、私の目には、
当事者であるお子さんよりも、
親御さんのほうが先に、そして強い焦りを感じているように映ることがあります。
埼玉入試でできなかったことを、次の入試までにできるようにしておきたい。
そう思うあまり、
今日はこれを、明日はこれを、と予定を組み立てていくうちに、気づけば視野がどんどん狭くなっていく。
もし、ひとつでも胸に引っかかるものがあれば、この先を、読んでみてください。
この時期の子どもたちは、
大人が思っている以上に、たくさんのことを感じ取っています。
「うまくやらなきゃ」と気負っているというよりも、
「できるようになりたい」
「昨日の自分より、少し前に進みたい」
そんな、静かな願いを胸の奥に抱えています。
それは、大きな声で表に出てくるものではありません。
むしろ、いつもより口数が減ったり、
一人で考える時間が増えたり、何気ないことで不機嫌そうに見えたりする形で現れることもあります。
でもそれは、投げ出しているわけでも、やる気がなくなったわけでもありません。
自分なりに、受験というものと向き合おうとしている証のように、私には感じられるのです。
そんな時期だからこそ、
どうか、これ以上増やさないでほしいものがあります。
それは、新しい教材でも、追加の課題でもありません。
勉強時間そのものでもないのです。
何気ない一言や、確認の回数、
そして、部屋の中に漂う緊張感です。
「今日は何をやるの?」
「それ、本当に今やる必要ある?」
「昨日と同じミスしてない?」
どれも、悪気のない言葉です。
むしろ、お子さんのことを思ってこそ、口にしている言葉でしょう。
けれど、この時期の子どもにとっては、それらが積み重なることで、
自分の中にあった
「できるようになりたい」
という気持ちが、
少しずつ置き去りにされてしまうことがあります。
親の視線が増えれば増えるほど、子どもは「考える」よりも先に、「反応する」ことに意識を使うようになります。
どう答えたら安心してもらえるか。
どんな顔をしたら、これ以上何も言われずに済むか。
本来、問題と向き合うために使いたかった力が、いつの間にか、周囲の空気を読むために使われてしまう。
私は、そんな場面を何度も見てきました。
では、何を減らせばいいのでしょうか。
答えは、とてもシンプルです。
「関わりすぎ」を、少しだけ減らすことです。
声かけをゼロにする必要はありません。
何も言わずに放っておく、という意味でもありません。
ただ、
一歩前に出る代わりに、半歩下がる。
先回りする代わりに、待つ。
正解を示す代わりに、見守る。
それだけで、家庭の空気は大きく変わります。
親の視線が少し緩むと、子どもは
「監視されている自分」
から解放されます。
そして、
「どうしたら、次はうまくいくかな」
と、自分の頭で考えはじめるのです。
「できるようになりたい」という気持ちは、本来、誰かに引き出してもらうものではありません。
子どもの中に、すでにあるのです。
その芽が伸びるかどうかは、
新しいことを足すかどうかよりも、
周りの大人がどれだけ“静かな場所”を用意できるかに、かかっているように思うのです。
入試は、確かに特別な一日です。
けれど、
その一日を迎えるまでの時間は、親子が同じ空間で、同じ緊張を抱えながら過ごす、とても濃い日々でもあります。
この時期に、子どもが
「自分は信じてもらっている」
と感じられた経験は、
結果以上に、あとから効いてきます。
どうか、増やさなくていいものを増やさずに。
いま、お子さんの中にある
「できるようになりたい」
という気持ちを、そのまま信じて、隣にいてあげてください。
次回は、入試がひと段落したあとに、子どもと保護者それぞれが体験する
「静かな時間」
について書く予定です。
走りきったあとに、何が残り、何が見えてくるのか。
そんな視点から、もう少し先の話をお届けします。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
このブログの内容に関する、感想や質問など、ありましたらお知らせください。無料相談でお話しませんか。
また、学習支援の2ndスクールオンラインでは、
月1回の保護者カウンセリングつきで、お子様の学びとご家庭のコミュニケーションをサポートしています。
なお、学年途中での転塾は原則としておすすめしておりません。
現在お通いの中学受験塾のカリキュラムを尊重しながら、
集団授業では理解を深めにくい単元を、1対1で丁寧に指導いたします。
お通いの塾と併用する形で、ご利用ください。
▼ お子さまのタイプに合わせた学習サポートにご興味のある方へ
→ コース紹介はこちら
▼ まずは一度、教室長との個別相談をご希望の方へ
→ ご相談のお申込みはこちら
中学受験の情報にあふれた世の中で、
“うちの子にとって最善の選択”を見つけるのは簡単ではありません。
そんなとき、少しだけ私たちにお力添えできればと願っています。